【知らないと不合格の危機】九大は文系より理系が難しい理由4選
この記事でわかること
- 九大は理系の方が文系より難しい理由
「九大なんて受かるでしょ」と舐めていませんか?
九大ってあなたが思うほど入りやすくないですよ。特に理系の学部を狙う場合は焦った方がいい。
というのも、九大は文系より理系の方がはるかに難しいからです。今回は、九大理系を目指すあなたに合格を掴み取って欲しいから『九大は文系より理系の方が難しい理由』をお話しします。
「九大の理系はこんなに難しいのか」と理解し、今すぐに勉強を始めましょう。そうでないと、九大の合格なんて不可能です。
九大は文系より理系の方が難しい
最初にこの話をする目的を話しておきます。この話をする理由は、九大の理系学部を目指している生徒に理系の難しさを把握してもらうこと。そして、後悔しないように今すぐ勉強を始めてもらうためです。
文系が簡単というわけではない
決して九大の文系が簡単ということではないので勘違いしないようにしてください。そして、勘違いされるかもしれないので文系の方には先に謝っておきます。
ただ、確実に九大は文系より理系の方が難しい。
まあ、医学部医学科や薬学部臨床薬学科が難しいのは当然です。ただ、同じ偏差値の学部でも理系の方が難しいと思った方がいい。つまり、工学部や理学部の方が法学部や教育学部よりも難しいということです。
理系は優秀な生徒が集まる?
これってよくよく考えたら当然なんですよね。どうしても理系の方が優秀な人が多くなります。同級生でも優秀な人は結構理系に進んでいませんか?
実際、トップクラスの進学校では理系の方が文系よりも多い。私の母校であるラ・サールでは理系と文系の比率は4対1くらいです。
ということは、理系の方が高い偏差値を取るのが難しいということ。同じ偏差値なら理系の方が難しいということになります。
私は、理系の方が文系より難しいという事実をもっと深掘りするべきだと思います。理由は、理系学部を志望する人に気合を入れて勉強してもらうためです。
九大は文系より理系の方が難しい理由
では、本題に入っていきましょう。九大は文系より理系の方が難しい理由は4つ。
- 理系数学が難しすぎる
- 理科を仕上げるのが大変
- 理系は国語で不利を被る
- 理系は勉強時間が膨大
では1つずつ解説していきます。
① 理系数学が難しすぎる
『九大は文系より理系が難しい理由』の1つ目は、理系数学の存在です。というか、理系の方が難しい理由の80%以上はこれ。九大は理系数学のせいで、理系学部が難しくなっています。
理系数学>>文系数学
理系数学と文系数学を比べると、理系数学の方が圧倒的に難しい。問題を解いてみると分かりますが、難易度が全然違います。言い方はとても悪いですが、理系数学と比べると文系数学はお遊びと言わざるをえません。
もちろん、場合の数・確率など共通の問題もあります。ただ、九大の理系数学は数ⅢCの難易度が高めですし、同じ問題でも理系の方が難しくなっている場合もあります。難易度の体感としては、文系数学を3とすると、理系数学は10くらいだと思ってください。
理系数学は時間がかかる
また、完成までにかかる時間が全然違います。文系数学はⅠAⅡBまでですが、理系数学はⅢCまで勉強しないといけません。ⅢCは極限、微積、複素数平面と難しい単元が目白押し。九大の受験生を見ていると、ⅠAⅡBにかかる時間とⅢCにかかる時間が同じくらい。つまり、単純に考えて理系は文系に比べて2倍の時間を数学にかけないといけません。
ちなみにこれは基礎レベルを仕上げるのに必要な時間。ⅠAⅡBの範囲でも理系数学の方が難しめの問題が出ることや、数学ⅢCの問題が難しいことを考えると2倍以上の時間が必要になります。
他の科目にも影響が出る
理系数学を完成させるのに膨大な時間が必要なことは分かってもらえたと思います。ただ、あなたが想像しているよりこれは重大。というのも、理系数学に時間がかかるせいで、他の科目に回す時間が減るからです。
九大受験を戦うにあたり、意識して欲しいのが残り時間。特に現役合格を目指す場合は時間との戦いを強いられます。あなたが思っているよりも時間は残されていない。このことを意識しておきましょう。
さて、時間が厳しいのに理系数学に時間を取られます。すると、英語や理科、共通テストの国語や社会に割く時間は当然ですが減ることになる。その結果、合計点が伸びません。
九大入試は総合評価。数学だけ点数が取れても意味はない。英語や理科で点数が取れなければ不合格になります。
ただ、「理系数学に時間を取られすぎて英語や理科に時間を割けない」こういう九大受験生はかなり多いです
他の科目に影響をきたして、合否すら変えてしまう。これが理系数学の恐怖です。
理系数学はセンスが必要
九大の理系数学を解こうと思ったらある程度センスが必要になります。『才能』という言葉を使いたくはありませんが、九大の理系数学レベルになると勉強した分だけ点数が上がる保証はありません。
解ける人はスラスラ解けるようになるし、数学が苦手な人はなかなか解けるようにならない。残酷ですが、これが現実です。
もちろん、文系数学にもセンスが必要です。ただ、理系数学ほどではない。少なくとも、数Ⅱの微積や数Bのベクトルなど文系数学の頻出単元は暗記だけで戦えます。時間をかけてじっくり典型問題の解法を暗記できれば、数学が苦手な人でもなんとかなる。これが文系数学です。
やっぱり、冷静に考えたら理不尽だと思うんですよね。だって、理系と文系で英語の問題は共通。そして、理科と国語が同じくらいと雑に考えたら違いは数学だけ。理系数学の方が圧倒的に難しいから、どう考えても理系を目指す方が大変です。
理系は共通テストも不利?
これは知らない人が多いですが、理系の人は共通テストの数学でも不利になります。
だって、文系の方がⅠAⅡBの勉強をずっと出来ますよね?ⅠAⅡBが終わった段階で、理系はⅢCに進むのに文系はⅠAⅡBの演習もしくは復習に入ります。
理系の人はⅢCに追われるからⅠAⅡBの演習が疎かになる。高3の1年間なんてⅢCの勉強をしてるだけであっという間に終わります。しかも、この間にⅠAⅡBの内容は忘れてしまうかもしれません。もちろん、忘れるのは個人の責任です。ただ、ⅠAⅡBの演習や復習の時間が長い分、文系の方が共通テストが有利なのは否めません。
九大の理系学部を目指すなら数学は覚悟しておきましょう。
② 理科を仕上げるのが大変
『九大は文系より理系が難しい理由』の2つ目は、理科の存在です。先ほど、理系の理科と文系の国語は同じくらいと言いました。ただ、私としては理科の方がはるかに大変だと思います。
九大の理科と国語は難易度自体はそこまで変わりません。ただ、難易度が同じ=点数の取りやすさも同じではないことに注意しましょう。
理科は終わるのが遅い
九大では理科の点数が取りにくい理由ですが、まず理科は学校で習い終わるのが遅い。実際、理科は勉強が間に合わない人がかなり多いです。
遅い学校だと高3の11月や12月まで理科の授業が長引く。とてもではないですが、そこから演習を始めても間に合わない。共通テストならなんとかなりますが、九大の2次試験には間に合わないでしょう。
国語の先取りは楽勝
一方、国語は早くから取り組むことができます。高校でも高1から授業が行われているはず。その気になれば、高1の間に古典を終わらせることも難しくないでしょう。
中学受験や高校受験の蓄えで戦う人も一定数います。しかし、理科ではこんなことはできません。そもそも中学理科と高校理科はまったくの別物。高校に入ったタイミングでリセットされるイメージです。つまり、中学時代に理科が得意でも高校でサボると一気に苦手なんて珍しくありません。
国語は過去の貯金で戦える
一方、国語、特に現代文に関しては中学受験も高校受験も、そして大学受験も同じ。読解力が高校受験の段階で身についていれば、大学受験を戦うことも不可能ではありません。実際、国語の勉強に手が回らない人は多い。こういった人は、高校受験の現代文の学力で共通テストに挑みます。
理科が曲者である理由はご理解いただけたでしょうか?こういう話をすると「でも、文系は社会があるし」と言われるかもしれません。確かにその通り。
ただ、九大で2次試験で社会があるのは文学部のみ。しかも1科目だけ。基本的には共通テストまで。そう考えると、やはり理科が2次試験まである理系学部の方が難しいと言えるでしょう。
③ 理系は国語で不利を被る
『九大は文系より理系が難しい理由』の3つ目は、国語の恩恵です。これは理系というよりは、文系の人が共通テストの国語で有利ということ。
理系にとって国語は邪魔者
九大理系を狙う受験生で、共通テストの国語がネックになる人は結構多いです。理系を狙う場合は、共通テストで80%が1つの指標。国語で60%とか取ってしまうと合格が一気に遠のきます。「いやいや国語はもっと取れるよ」と思われるかもしれません。
でもね、こういう人って本当に多い。「共通テストの国語で失敗した」という理由で、志望校を下げる人が多いわけです。
文系は国語の対策がしやすい
そんな理系にとってネックとなる国語ですが、文系では対策にかけられる時間が多い。九大の文系学部は2次試験で国語があります。
つまり、文系学部は国語の対策が必要になる。「高3から勉強を始めたから、数学と英語に手一杯で国語に回す時間はない」という意見はここでは無視します。2次試験の国語に向けた勉強をしているうちに、共通テストの点数が上がる。これは本当に大きい。実際、文系志望の生徒の方が共通テストで失敗する可能性は少ない傾向にあります。
④ 理系は勉強時間が膨大
『九大は文系より理系が難しい理由』の最後は、理系は勉強時間が膨大であること。
まず、理系数学が圧倒的に大変。ただ、これだと「主観が入ってない?」と言われそうなのでしっかり考えていきます。
理系と文系の科目の違いはこんな感じ
理系・・・2次試験の理科・理系数学、共通テストの理科2科目
文系・・・2次試験の国語・文系数学、共通テストの社会1科目、理科基礎
感覚的に、理系数学と文系の国語+文系数学が同じくらい。実際は理系数学の方が大変な気がしますが、同じくらいにしておきます。 そして、理科と社会で相殺されると考えると、理系が理科の分だけ大変になります。
2次試験の理科を仕上げるのって結構かかりますよ。私としては文系数学を仕上げるよりも大変だと思います。ということは、数学1つ分だけ理系の方が大変ということ。こう考えると、文系より理系が難しい理由が納得できませんか?
九大は文系より理系の方が難しい理由まとめ
今回は、『九大は文系より理系の方が難しい理由』について話してきました。いかがでしたか?
内容をまとめておくと、九大は文系より理系が難しい理由は4つ。
- 理系数学の恐怖
- 理科が曲者
- 理系は国語で不利を被る
- 理系は勉強時間が膨大
あなたに知って欲しいことは、あなたが目指している九大の理系学部は合格が難しいということ。しかも、あなたが想像している何倍も。
だからこそ、油断しないで勉強してほしい。あなたの頭の中から油断を消し去るだけでも、九大合格が一気に近づくことでしょう。