九州大学2026年の理系数学を徹底分析!「難易度調整下手すぎ!」
この記事で解決できるお悩み
- 九大理系数学2026年の難易度
- 九大理系数学2026年の合格点
- 今後の難易度の変化について
こんにちは。
九大合格特化・竜文会の中原です。
2026年の九州大学理系数学を解いたので、今年も本音で講評を話していきます。
2026年九大理系数学のリアルな感想
まあ、難しい。
これが素直な感想です。
2025年が簡単すぎるとボロクソ言われてたので、九大もついに本気を出しましたね。
25日の数学が終わったすぐ後に実際に解きましたが、かかった時間がいつもの倍。
例年だったら、1時間ちょっとで解いて分析した上で講評を作成しますが、今年は2時間かかりました。
そして、2026年の理系数学の全体の難易度はこんな感じでしょうか。
| 大問 | 難易度 | 単元 |
|---|---|---|
| 第1問 | やや難 | ベクトル・空間図形 |
| 第2問 | 標準〜やや難 | 複素数平面+積分 |
| 第3問 | 標準〜やや難 | 確率漸化式 |
| 第4問 | 標準〜やや難 | 論証 |
| 第5問 | やや難 | 微分+極限 |
| 全体 | 難 |
2023年の第3問クラスの難問はないですが、全体的に難しい。
いやらしいのが、標準的な問題がやや簡単よりではなく、やや難より。
5段階で評価すると3.5くらいの難易度なので、一問たりとも簡単に解かせる気はありません。
しかも、典型的な問題は少なく、初見チックな問題が多いため、実際に九大を受けた受験生の体感難易度はかなり高いはずでしょう。
実際、合否関係なく気楽に解いた私が難しく感じたので、受験生は本当に大変だし、かなり精神的にキツい試験だったと思います。
ちなみに私は灘高校を受験した時は数学で解ける問題が無さすぎて、試験中に泣き出したくなるという人生初の経験をしたのですが、同じ状況になった受験生も少なくないはずです。
そんな中、150分を最後まで戦い抜いたのは本当にすごいと思います。
本当にお疲れ様でした。
2026年九大理系数学の難易度
2026年の理系数学の難易度についてもっと詳しく話すと、九大の難易度調整は相変わらず下手ですが、上位の学部では試験として機能したと思います。
上位といっても医学部医学科だけになりますが、九大医学部に関してはこのくらいの難易度でもいいかなと。
大学受験って、どうしても時間がかかるのが数学。
数学は特に、中学受験や高校受験の積み重ねも大事であり、高校3年間ではなく約18年の人生全てが試験範囲の大勝負。
2026年の理系数学はこれをまさに体現したかのような難易度であり、高校3年間だけの努力では絶対に到達できないレベルなので、早くから頑張ってきた生徒や親御さんの努力に報いた試験です。
2025年みたいに超簡単で受験生に不誠実な試験よりは、この方が100倍いい。
ただ、この試験が機能するのは医学部医学科だけであり、他の学部ではどうなのかというのが正直な感想です。
実際、数学が苦手な人と普通な人、もしくはほんのちょっと得意な人では点数に差がつくのかは謎でしかありません。
2026年九大理系数学の合格点
そんな2026年の九大理系数学の目標点はこんな感じ。
合格ライン
- 医学科・・・170点
- 理系の他学部・・・120点
ただ、各大問の(1)の配点次第なので、あくまで目安だと思ってください
点数の取り方としては、医学部医学科で3完2半。
第2問〜第4問完答で第1問と第5問が(1)のみ解ける。
こんな感じで点数が取れると理想だと思います。
第2問〜第4問が完答出来れば、もう少し高くなりますが、減点されそうな部分もあったので、170点くらいが現実ラインでしょう。
他の学部の場合は、第2問〜第4問の中で1つ完答、残りの大問は(1)をしっかり解く。
これで120点くらいでしょうか。
ちなみに、今年の目標点の設定は受験生の精神状況まで考慮すると、もう少し低くてもいいかもしれません。
過去問演習をする際にこのくらい取って欲しいという意味での目標点です。
ちなみに、合格するために最低限欲しい点数は、こんな感じ。
合格最低ライン
- 医学科・・・150点
- 理系の他学部・・・100点
こちらも配点次第なので参考程度にお願いします。
もちろん、英語や理科が得意な場合はこれより低くても全然戦えるので、この点数を取らないと落ちるわけではありません。
差がつきやすい年なのか?
ちなみに、2026年の理系数学は250点が狙えるセットになります。
そういう意味では、医学部医学科の最上位層と他の受験生の間ではかなり差がつく。
実際、自分が受験生なら数学が圧倒的に得意だったのでありがたいセットです。
もちろん、この2026年を本番の緊張感の中で解いたわけではないので、実際に解いた受験生に敬意を欠く発言になるかもしれません。
ただ、数学が超得意なら満点が狙えるセットではあります。
なぜ満点が狙えるかというと、解くのに大して時間がかからないから。
2023年や2022年は圧倒的な計算量が要求されて、どうしても時間が必要でした。
ただ、今年は解法が思いつくかどうかを問われている問題は多いものの、計算量自体は大して多くありません。
第1問はめちゃくちゃ難しいですが、時間がかかる問題かというとそうではなく、5〜10分あればサクッと解けます。
もちろん、数学がめっちゃ得意な人は解けるよってだけでほとんどの受験生は絶対に解けていないのでご安心ください。
この問題が出来なくても合否には全然影響しません。
第2〜4問も時間はそこまでかからないし、後でも話しますが、第5問の(2)で解法が思いつくかはただのテクニック。
そして解法が思いついてしまえば、時間はかかりません
ちなみに、私が解いて分析するのに2時間かかったのは、第3問で硬貨の表裏の確率を2分の1で計算するというミスをしていたのと、この動画で発表する合格点をひたすら悩んでいました。
今年の合格点は本当に悩みましたし、なぜ悩んだのかを各大問の講評を通じて話ししていきます。
九州大学・理系数学2026 各大問の講評
難易度
難易度は簡単・やや簡単・標準・やや難・難の5段階で評価しています。例年の九大受験生のレベルを参考に判定。標準の問題が合格するには解けないといけないレベル。やや難は解けたら合格者の中でも差がつくレベルと思ってください。
九州大学・理系数学2026
受験生を絶望させた第1問

設問分析
第1問について話すと、これは(1)だけサクッと解いて終わりです。
(2)はまあ難しい、というか今年の理系数学で一番難しいのがこれ。
しかもタチが悪いのが、0か100かの問題。
おそらく部分点をもらえる要素がないので、食らいつくこともできません。
「九大のベクトルは解きやすい」という固定観念に捉われず、捨てるという英断ができるかどうか。
「第1問のベクトルだけは解きたい」という気持ちで迎えた九大入試本番。
そして、いきなり第1問から解けないで飛ばしてしまうと、「第1問ができなかった」という不安が襲ってくる。
そんな状況でたった2〜3分で「解けないからいいや」と決断することができたか。
この勇気を持てたかどうかが、合否を分けたと思います。
ちょっとここで思うことを話したいんですけど、学校の先生や塾の先生がいう「分からない問題はすぐに飛ばそう」というのは正しいんですが、言うほど簡単なことではありません。
そもそも「この問題は難しい」という判断が出来ない。
だって、問題を見てちょっと解いただけで難しいか判断するためには、数学が得意である必要があります。
少なくとも、その問題が解けるくらいの学力が必要です。
学力が足りない場合は時間をかけてようやく「あ、これ解けないやつだ」って気がつきます。
それに「あ、これ解けそうにないな」とちょっと思ったとしても、「もしかしたらこの問題は簡単で他の受験生は解けるんじゃないか」というのが頭をよぎるんですよね。
そして本番の緊張感の中では冷静な判断が出来ないので、その不安から問題に固執してしまう。
実際に受験生の心境ってこんな感じです。
これらのことを考慮すると、2026年は第1問のベクトルからこの難易度だったのが本当に厳しかった。
過去問演習をする際には分からないかもしれませんが、受験生の体感難易度は異常だと思います。
ちなみに、この問題が立体図形であるのも難しい理由です。
明らかに空間ベクトルで解く問題で、図形なんて想像しなくてゴリゴリ解けばいいならまだしも、やはりある程度は図形の形を想像しないといけない。
確かに、この問題はそこまで想像しなくても理論上は解けます。
でも、空間図形を想像しないで解くのって意外と難しくないですか?
そして、空間図形の問題って高校3年間で鍛える機会があまりないはず。
図形が想像できないからと頭がごちゃごちゃになって諦める受験生も多かったと思います。
九州大学・理系数学2026
個人的に嫌いな第2問

では続いて第2問ですが、第2問は複素数平面+積分のシンプルな計算の問題。
この問題は出来れば取りたいところ。
医学部医学科ならマスト、他の学部でも複素数平面の演習を徹底的に積んでなんとか確保したい問題です。
設問分析
実際、この問題はx+yiという形で表されることから媒介変数を消して、yとxの関係を導くという、複素数平面×軌跡の典型問題。
ただ、やや難しめの問題集では典型問題という話なので、標準的なレベルの演習しか積んでない、もしくは複素数平面の演習が足りていない現役生は厳しかったはずです。
ちなみに、(2)は(1)が解けたら、ただのチャートレベルの計算問題です。
そして、この問題を見ていると怒りが込み上げてきます。
というのも、この問題みたいな(1)が解けたら(2)が簡単に解ける問題って試験問題として機能していないと私は思っています。
(1)が解けた人は自動的に(2)も点数が取れる。
つまり、自動的に30点や40点もの差がつく。
これって試験としてどうですか?
もちろん、「(1)の配点が45点あります」みたいな試験だったらいいと思います。
(2)は本当におまけみたいな。
もしくは数学だけの試験ならいいと思うんですよね。
ただ、英語と理科、さらには共通テストも合わせて合否が決まる受験では、(2)は(1)が解けたら25点あげるよ、みたいな問題は受験生に不誠実なので、個人的には嫌いです。
実際、50点の差は、化学の大問2つ分なので絶望的な差になります。
ってことで、第2問は(1)の配点が45点ならいいですけど、25点ずつなら怒りが込み上げてくる問題ですね。
九州大学・理系数学2026
合否の分かれ目の第3問

では続いて第3問。
設問分析
最近は主題されていなかった確率漸化式の問題です。
そして、個人的にはこの問題が合否の分かれ目になるのではないかと思っています。
この問題は状況把握能力が問われていて、「何言ってるの?」と理解に戸惑った受験生も少なくない。
(1)は解けるけど、(2)から?になった受験生も多いはずです。
では、なぜこの問題が合否の分かれ目になりうるのか?
それは、三項間漸化式を立式する確率漸化式の問題としては典型問題だから。
いわゆる初手で場合分けするパターンの確率漸化式ですね
東大の問題を挿入
ちょっとこの問題を見て欲しいんですけど、これは東京大学の場合の数漸化式の問題で、レベルの高い問題集なら掲載率は結構高め。
そして、この問題を解いたことがあって、自分なりに解法を整理できていたら今回の問題の漸化式は意外とすんなり立てることができます。
東大のこの問題を解いたことがあるかどうか。
まさにこれが合否を分けたと言ってもいいかもしれません。
そして、三項間漸化式を立式してしまえば、rが含まれているものの解き方はチャートレベル。
私みたいに硬貨の表裏の確率を1/2と勘違いしていなければ、答えに辿り着くのは簡単です
欲を言えば、50点が取りたい問題
そして、私みたいなミスを本番でやらかしたらもったいないので、注意して確認しながら問題を解きましょう。
九州大学・理系数学2026
一番解きやすい第4問

では、続いて第4問ですが、おそらく、2026年の理系数学では一番完答しやすい問題です。
この大問が解けて、あとは(1)を確実に解いて部分点を拾えば、理科と英語の点数次第で十分合格できます。
設問分析
とはいえ、簡単な問題ではありません。
(1)は流石に簡単なので、確実に解いてもらうとして、 (2)が解けたかどうかが明暗を分けます。
『1+√2を解に持つ2次方程式を求めよ』という問題を解と係数の関係ではなく、x=1+√2とおいて、ルートが消えるように2乗する解法が身についているか。
つまり、チャートレベルの基本問題を完璧にマスターしているかが合否を分けます。
(3)に関しては、背理法を使うんだろうな、と解法は気がつきやすいと思います。
ただ、その後が意外と難しい。
少なくとも標準と評価している予備校の評価は私的には甘いと思います。
計算が面倒で意外と完答は難しく、強いていうならこの第4問が一番完答しやすいものの、50点を取るのはなかなか難しいですは?というのが素直な感想です。
第3問を一旦置いておくと、第2問と第4問で100点中、何点確保できたか。
これが2026年九大理系数学攻略のポイントです。
九州大学・理系数学2026
一番大好きな第5問

では、最後の第5問。
第5問の難易度はやや難で、微積+極限の数Ⅲの総合力が問われている問題です。
設問分析
出来れば、(1)は確実に取りたい。
ただ、点数が取れるためにはポイントがあって、そもそも正しく微分できるかがポイントです。
積分区間に変数xが含まれる微分、いわゆる積分して微分すると元に戻る、ただ文字は入れ替わるという数Ⅱの積分方程式で習う基本的な知識を使いますが、原理を理解しておかないと微分を間違えます。
ただ、この問題に関しては積分区間がx+1とxでフィーリングでも乗り越えられる部分もあり、本当に理解力を問うなら2xなどにしておいて欲しかった。
微分が正しくできたら、導関数のグラフをイメージしながら、増減を調べる。
そして最後は、tanで置換する典型的な置換積分の計算です。
数Ⅲの総合的な知識が問われるので私はかなりの良問だと思いました。
そして、問題の(2)。
ここも第1問の(1)と同じく、解けた受験生はほとんどいないと思うので、合否には全く影響しない捨て問です。
ただ、難しい問題ではあるものの、発想力はゼロでよく、完全にテクニックで解ける問題です。
まず、「極限を求めよ」の時点で、数式を変形して直接求めるか、もしくははさみうちの原理で求めるかの2択。
そして、この問題は数式の変形は現実的ではないのでどう考えてもはさみうちの原理。
はさみうちの原理のために、不等式を持ってくる必要がありますが、不等式は与えられていないし証明してもないから、自分で作るしかない。
そこで不等式の証明問題の解法パターンと与えられた式の形から平均値の定理に気が付く。
そこからは単純な計算問題でeとなる形を作るだけです。
と、説明してきたものの、そもそも考え方を習っていないと無理だし、極限の緊張感の中でここまで冷静に考えられるかどうかは謎。
私も高3で実際受験したとして、ギリギリの緊張の中で出題されたら解けたかは分かりません。
見たこともない問題だし、全体的に難しすぎて焦っていることを考慮するとこの問題は間違いなく難の問題でしょう。
九州大学・理系数学2026の振り返り
九大を受けた受験生は本当にお疲れ様でした。
私は合否とか関係なく解いたのに難しいと感じたので、実際に受験した人は本当に難しく感じたと思います。
しかも、2025年との落差が激しく、そのせいもあってさらに難しく感じたかもしれません。
ただ、2025年と違って得られる教訓は多いです。
浪人を考えている受験生や高1や高2の生徒は是非とも集中して聞いてください。
この2026年の理系数学は高3から勉強を焦ったように始め付け焼き刃で対策した人、もしくは数学が苦手でずっと避けていた人には無理なセットです。
「高校3年間かけて数学をじっくり学んでほしい」
いや、もしかしたら高校3年間だけでなく、「これまでの18年間の総決算が九大受験」という深いメッセージを伝えたいなら素晴らしい試験です。
実際、今年の九大受験を突破するためには数学以外、つまり英語と理科がポイントになります。
とはいえ、数学も捨てるわけにはいかず、これだけ難しくても、0点や50点とかだと英語や理科の負担が大きくなりすぎます。
だからこそ、1日でも早く九大合格を見据えて本格的に勉強を始めるべき。
数学に早くから取り組むことができたら、余った時間を英語と理科に回せる。
さらには、共通テストの対策にも回せます。
2026年の理系数学からは、『数学をある程度のレベルまで完成させた上で他の科目の対策が十分できる時間を確保する』という九大合格の真髄を学ぶことができます。
とはいえ、欲を言えば、もう少し解きやすくて、数学が苦手な人と普通な人、さらには得意な人に差がつく試験であればよかった。
この問題では数学が苦手な人と普通の人に差がつかないでしょう。
もしかしたら、ちょっと得意くらいでは大して点数が取れないかもしれません
ただ、小問単位で見ると難易度はさまざまで、普通の人、得意な人、超得意な人では差がつくため、医学部医学科では十分に機能する試験です。
今後の九大理系数学の対策
今後の九大理系数学の対策についても話しておくと、
2022年や2023年に史上最高難易度を更新してからは、相変わらず九大理系数学は難易度が読めません。
ただ、やることはシンプルで、早くから九大合格を見据えた勉強を開始し、丁寧に勉強量を積んでいくだけ。
そして、「これで大丈夫!」と線引きを勝手にすることなく、実力を鍛え続ける。
問題の難易度が上がろうが九大受験生のレベルは変わらないので、合格最低点が下がるだけです。
ただ、中途半端な勉強しかしていない場合には合格可能性が急激に変動します。
「数学で点数を稼いで英語をカバーする」なんて考えていると、模試ではB判定やC判定を取っていても、2026年のように数学が難しい年は崩壊する可能性があります。
『勉強時間と九大の合格可能性は比例する』という方程式は変わっていません
結局は、チャートをやって1対1対応の演習をやって、プラチカなど難しい問題集をやってと、時間が許す限り演習を積むだけ。
そしてそのために、今すぐ勉強時間を最大まで確保して勉強するしかありません。


