【決定版】九州大学医学部の入試科目と配点、倍率を解説!
この記事でわかること
- 九州大学医学部医学科の入試科目
- 九州大学医学部医学科の配点
- 九州大学医学部医学科の倍率
- 九州大学医学部医学科をあなたが目指すべきか
「九州大学医学部医学科の入試科目や配点が知りたい!」
というあなたのために、この記事では九州大学医学部医学科の入試科目や配点をすべて解説していきます。
しかも、ただ入試科目とか配点を並べるだけではありません。(そんなありきたりな記事は面白くもありませんからね笑)
九州大学医学部医学科とレベルが近い大学についてもお話ししていきます。
もし「九州大学医学部医学科を目指してるけど、2次試験がちょっと不安」なんて人は、自分に合ったぴったりの志望校が見つかるかもしれません。
さらに、「こういう人が九州大学医学部医学科を目指すべき」という分析もしていきます。
九州大学医学部医学科の入試科目
まずは九州大学医学部医学科の入試科目についてお話ししていきます。
九州大学医学部医学科の共通テストの入試科目
共通テストですが、他の国立大学と同じで7科目を受験することになります。
九大医学部・共通テスト入試科目
教科 | 科目 |
---|---|
国語 | 国語(現代文2題・古文・漢文) |
数学 | 数学ⅠA必須、数学ⅡB・簿記・情報(※)から選択(ほとんどの人は数学ⅠAと数学ⅡB) |
外国語 | 英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語から1つ(リスニングあり) |
理科 | 物理、化学、生物から2つ |
社会 | 世界史B、日本史B、地理B、倫理・政経から1つ |
※簿記や会計は高校で履修した者だけ可となっているので、ほとんどの人は数学ⅠAと数学ⅡBでの受験です。
他の大学と選択科目も変わりはないので、気にする必要はないと思います。
理科で地学を選ぶことができないくらいですかね。
九州大学医学部医学科では英語の外部試験(英検など)の利用はありません。
九州大学医学部医学科の2次試験の入試科目
続きまして、2次試験の入試科目です。
九大医学部・2次試験入試科目
教科 | 科目 |
---|---|
数学 | 数学ⅠA ⅡB Ⅲ A(場合の数・確率・整数・図形)※1 B(ベクトル・数列)※2 |
外国語 | 英語、ドイツ語、フランス語(リスニングは例年出題なし) |
理科 | 物理、化学(これ以外は選択不可) |
面接 | かなり軽め |
※1 データの分析は例年、出題されていません
※2 確率分布・統計は範囲外
2次試験の科目にはかなり注意が必要です。まず「理科が物理と化学」で決まっています。
九大医学部目指すなら、理科は必ず物理と化学!
一昔前までは、「3教科生物」という制度がありました。センター試験で生物を受験しないといけないというのもの。
つまり、受験生は物理・化学・生物で3教科勉強していたのです。
まあ、今となっては生物は完全になくなり、「物理と化学が必須!」になってしまいましたが・・・あの頃が懐かしい。
つまり、九州大学医学部医学科を目指すのであれば理科の選択を「物理と化学」にしなければなりません。
生物がどれだけ得意でも受けることができなくては意味がないので、注意しましょう。
ちなみにほとんどの医学部は生物で受験することができます。
九州大学を除く旧帝大はすべて、生物で受験可能です。
九州では佐賀大学医学部医学科が「物理と化学が必須」になります。
九州大学医学部医学科の配点
では続いて、九州大学医学部医学科の配点を話していきます。配点は意外と大事です。
合格最低点に近い人は、配点の違いだけで合否が分かれることも珍しくありません。
九大医学部 共通テスト配点
国語 | 数学 | 外国語 | 理科 | 社会 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
100 | 100 | 100 | 100 | 50 | 450 |
※900点を450点に圧縮
※外国語は50点はリスニング
九大医学部 2次試験配点
数学 | 外国語 | 理科 | 合計 |
---|---|---|---|
250 | 200 | 250 | 700 |
共通テスト・2次試験比率
共通テスト | 2次試験 | 合計 |
---|---|---|
450点 (39.1%) | 700点 (60.9%) | 1150点 |
九州大学は2次試験の比率が比較的大きい大学です。
九州大学・佐賀大学配点比較
大学 | 共テ比率 | 2次比率 |
---|---|---|
九州大学医学部 | 39.1% | 60.1% |
佐賀大学医学部 | 61.2% | 38.8% |
佐賀大学の医学部と比較してもわかるように九州の中ではトップクラスに2次試験の比率が高く、2次力で合否が決まります。
あとは、理科の配点が大きいのが特徴です。
九大医学部の特徴は、2次の比率が高く理科の配点が大きい
理科の配点が高い大学はおすすめ。数学に比べて、理科は100倍点数が取りやすい科目です。
勉強すればするだけ取れるのが理科。理科の配点が高い大学はラッキー!簡単に点数が取れるんですから・・・
九州大学医学部医学科の倍率
九州大学医学部医学科の倍率は2.5倍です。
定員が110名ですから、275名を超えると共通テストの点数で足切りが行われます。
九大医学部は275人を超えると共通テストで足切りされる
2022年 九大医学部 足切り状況
出願者 | 1次選抜突破者 | 足切り人数 |
---|---|---|
307名 | 275名 | 32名 |
足切りを気にするなら別ですが、「倍率」なんてまったく気にする必要はありません。
「倍率が高い大学って難しいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありえません。
極端な例を出しましょう。
東京大学理科Ⅰ類の倍率は約2.5倍。
「2.5人に1人受かるのか!簡単じゃん」と思った人はヤバい。
実際は医学部志望ではない理系のほとんどの生徒が行きたいわけですから、実質倍率は100倍を余裕で超えます。
倍率なんて難易度はまったく関係ないんですよ。久留米大学医学部の倍率なんて10倍を超えますけど、九州大学の方が難しいですよね。
受験生全体で見たときに、レベルが高くなればなるほど人数は少なくなります。
ということは、レベルが低い大学の方が倍率は高くなるんですよね。
倍率なんて気にしないようにしましょう!
九州大学医学部と他大学の
入試科目と配点を比較
「九州大学医学部の入試科目と配点を他大学と比較してみる」
ここからは、九州大学医学部と他大学を比較していきます。入試科目や配点の違いで合格率も変わってきますから、ぜひ参考にしてください!
さっきも言いましたが、九州大学は理科の配点が高めでおすすめなんですよね。
数学で取れない人とかは特に!
だから変える必要はなんですけど、参考までにしてくださいね。
九州大学医学部とレベルが同じ大学の比較
まずはレベルが近い大学と比較していきましょう。(もちろん、医学部で比較していきます。)
九州大学医学部医学科(偏差値70*)と同じレベルの大学は
- 名古屋大学医学部医学科(偏差値70)
- 東北大学医学部医学科(偏差値69)
- 神戸大学医学部医学科(偏差値68)
*第1回駿台全国模試のA判定の偏差値を参考にしています
まずは、共通テストと2次試験の比率から見ていきます。
各大学共通テストと2次試験の比率
大学 | 共通テスト比率 | 2次比率 |
---|---|---|
九州大学 | 39.1% | 60.1% |
名古屋大学 | 35.3% | 64.7% |
東北大学 | 20.8% | 79.2% |
神戸大学 | 44.4% | 55.6% |
※東北大学は2次試験のうち200点が面接点なので、実際はそこまで高くありません。
九州大学医学部医学科の2次比率は同じレベルの大学と比較しても大差なし。
ではそれぞれの大学の配点を詳しく見ていきましょう。まずは共通テストから!
各大学共通テスト配点比較
教科 | 九州 大学 | 名古屋 大学 | 東北 大学 | 神戸 大学 |
---|---|---|---|---|
計 | 450 | 900 | 250 | 360 |
国語 | 100 (22.2%) | 200 (22.2%) | 50 (20.0%) | 80 (22.2%) |
数学 | 100 (22.2%) | 200 (22.2%) | 50 (20.0%) | 80 (22.2%) |
英語 | 100 (22.2%) | 200 (22.2%) | 50 (20.0%) | 80 (22.2%) |
理科 | 100 (22.2%) | 200 (22.2%) | 50 (20.0%) | 80 (22.2%) |
社会 | 50 (11.1%) | 100 (11.1%) | 50 (20.0%) | 40 (11.1%) |
東北大学は全教科を50点に圧縮するので、国語や数学の比率が小さくなり社会の比率が大きくなります。
他の3大学の点数比率はまったく同じ。なので、共通テストの比率は特に気にしないでいいと思います。
では2次試験の配点を見ていきましょう。
各大学2次試験配点比較
教 科 | 九州 大学 | 名古屋 大学 | 東北 大学 | 神戸 大学 |
---|---|---|---|---|
計 | 700 | 1650 | 950 | 450 |
国語 | 150 (9.1%) | |||
数学 | 250 (35.7%) | 500 (30.3%) | 250 (26.3%) | 150 (33.3%) |
英語 | 200 (28.6%) | 500 (30.3%) | 250 (26.3%) | 150 (33.3%) |
理科 | 250 (35.7%) | 500 (30.3%) | 250 (26.3%) | 150 (33.3%) |
面接 | 200 (21.1%) |
東大と京大の入試配点が似ているように、レベルが同じくらいの大学の配点は似ていることが多いです。
4つの大学の配点に差はそこまでありません。
強いていうなら
- 九州大学は数学と理科が配点高め
- 名古屋大学には国語がある
- 東北大学は面接が得点化される
くらいでしょうか?
志望校決定で重要になってくるのは「偏差値」と「2次試験比率」。特に共通テストで失敗した人は「2次試験比率」がかなり重要です。
とはいえ「偏差値」と「2次試験比率」はある程度相関があります。基本的には「偏差値」が高くなるほど「2次試験比率」も高くなる。
なので、難しい大学を目指したいなら2次力をつけるのが必須です!
九州大学医学部と地方大学の比較
「九州大学医学部を志望校にするか悩んでいる」という人のために、九州の地方国立大学との比較をしていきます。
九州大学医学部医学科(偏差値70)と比較する大学は、
- 熊本大学医学部医学科(偏差値65)
- 鹿児島大学医学部医学科(偏差値63)
- 佐賀大学医学部医学科(偏差値61)
九州の国立大学医学部の偏差値は九州大学を除くと、長崎大学(66)〜佐賀大学など(61)の間に分布します。
まずは、共通テストと2次試験の比率から見ていきます。
各大学共通テストと2次試験の比率
大学 | 共通テスト比率 | 2次比率 |
---|---|---|
九州大学 | 39.1% | 60.1% |
熊本大学 | 33.3% | 66.7% |
鹿児島大学 | 49.5% | 50.5% |
佐賀大学 | 61.2% | 38.8% |
やはり先ほど比較した九州大学と同じレベルの大学と比べて、共通テストの比率が高いのが特徴です。
しかも、地方大学は配点以上に共通テストの比率が高いのが事実。
理由は「面接」が得点化されるから。
2次比率には面接点(しかもめちゃくちゃ高い)が含まれるので、実際の2次比率はもっと小さくなります。
地方大学は2次試験の配点に面接も含まれるので、より共通テスト比率が高くなる
では配点を詳しく見ていきましょう。まずは共通テストから!
各大学共通テスト配点比較
教科 | 九州 大学 | 熊本 大学 | 鹿児島 大学 | 佐賀 大学 |
---|---|---|---|---|
計 | 450 | 400 | 900 | 630 |
国語 | 100 (22.2%) | 100 (25.0%) | 200 (22.2%) | 140 (22.2%) |
数学 | 100 (22.2%) | 50 (12.5%) | 200 (22.2%) | 140 (22.2%) |
英語 | 100 (22.2%) | 100 (25.0%) | 200 (22.2%) | 140 (22.2%) |
理科 | 100 (22.2%) | 100 (25.0%) | 200 (22.2%) | 140 (22.2%) |
社会 | 50 (11.1%) | 50 (12.5%) | 100 (11.1%) | 70 (11.1%) |
圧縮する点数の違いはありますが、基本的にはどの科目も比率は同じです。
しかし、熊本大学だけは少し異なります。数学が50点に圧縮され共通テスト全体でも12%しかありません。
熊大医学部の特徴:共通テスト数学の配点が低い
あとは、九州大学以外の大学だと共通テストに英語の外部試験(英検)が使われる可能性があります。
この4つだと、鹿児島大学と佐賀大学にはスコアに応じて共通テストの点数が優遇される場合があります。
では2次試験の配点を見ていきましょう。
各大学2次試験配点比較
教科 | 九州 大学 | 熊本 大学 | 鹿児島 大学 | 佐賀 大学 |
---|---|---|---|---|
計 | 700 | 800 | 920 | 400 |
数学 | 250 (35.7%) | 200 (25.0%) | 200 (21.7%) | 80 (20.0%) |
英語 | 200 (28.6%) | 200 (25.0%) | 200 (21.7%) | 80 (20.0%) |
理科 | 250 (35.7%) | 200 (25.0%) | 400 (43.5%) | 80 (20.0%) |
面接 | 200 (25.0%) | 120 (13.0%) | 60 (15.0%) | |
調査書 | 100 (25.0%) |
数・英・理で特徴的なのは、鹿児島大学の理科の比率が高いところ。
鹿大医学部の特徴:2次試験理科の配点が高い
やはり面接点があることが注意ですね。佐賀大学なんて、面接+調査書で40%ありますからね。
これを除いて2次試験の比率を計算すると、27.6%。もはや、共通テストですべてが決まります。
佐賀大医学部の特徴:面接と調査書の配点が高い
そもそも面接を点数化するのってどうなんでしょうか?
まあ、大学側が「あ、コイツはなんか合わないな」と思ったら点数をいじれますから大事なことなのかもしれません。(実際に行われているかは知りませんよ。もしも、の話です笑)
そもそも点数を主観で決めるのは良くないので、面接なんて点数化するべきでないとは思いますが・・・。
九州大学と地方大学の違いで大事なのは、共通テスト比率の違いと面接点です。
九州大学医学部医学科の偏差値は70!偏差値と難易度を徹底分析!
九州大学医学部医学科の入試科目・配点まとめ
いかがでしたか?この記事では、九州大学医学部の入試科目や配点を紹介してきました。
さらに他大学の配点とも比較したので、志望校決定の参考になるのではないかと思います。
- 入試科目は共通テスト+数・英・理
- 物理と化学が必須
- 2次試験の比率は60.1%とやや高め
- 倍率は2.5倍だけど気にするだけ無駄
- 同じレベルの大学(名古屋や東北)とは配点が似ている
- 地方大学は「共通テスト比率が高い」かつ「面接が点数化される」
九州大学の他の学部・学科の入試科目や配点が知りたい場合は次の記事を参考にしてください!