【解説・配点付き】2003年九州大学物理の解答・解説
2003年の九州大学・物理の、
解答・解説【完全版】です。
方針の立て方・考え方はもちろん
オリジナルの配点付き。
このページで過去問演習が完結するので
赤本などは一切不要です。
※本記事の問題は、九州大学の入学試験問題から引用しています。
解答・解説は九大専門塾・竜文会が独自に作成したもので、九州大学が公表したものではありません。
2003年九州大学物理
第1問 解答・解説
この記事の小問ごとの配点は九州大学が公表しているものではなく、竜文会が独自に作成したものです。
第1問は力学の問題です。
テーマは「なめらかな斜面の上で水平にはじき出された質点が、斜面最下部の縁と何度もはね返りをくり返す。斜面の上だけで見れば、重力加速度が $g\sin\theta$ の世界での水平投射と床でのはね返り。最後は、第3回目の衝突までの軌跡と $y$ 方向の速度のグラフを作図する」。
問題


問題文をテキストで読む
図1(a)に示すように、傾きの角が $\theta\ [\mathrm{rad}]$ のなめらかな斜面に対し、斜面左下のO点を原点とし、直交座標系 $x$-$y$ を定め、 $x$ 軸を水平に、 $y$ 軸を斜面上に設定する。 $y$ 軸上にあって、斜面の $y$ 方向 $L_0\ [\mathrm{m}]$ の位置に置かれた質量 $M\ [\mathrm{kg}]$ の質点が時刻 $t=0\ [\mathrm{s}]$ で水平方向に初速度 $v_0\ [\mathrm{m/s}]$ ではじき出されたとする。図1(b)に示すように、斜面最下部の縁面はなめらかで斜面と直交しており、質点は斜面最下部の縁に衝突しても斜面から離れることはない。質点と斜面最下部の縁との衝突は非弾性衝突であり、そのはね返り係数を $e$ とする。斜面は十分広く、空気の抵抗は無視できる。重力加速度の大きさを $g\ [\mathrm{m/s^2}]$ として、以下の問いに答えよ。後でとくに指定がない限り、解答には記号 $\theta$、 $M$、 $v_0$、 $L_0$、 $e$、 $g$ の中から必要なものを用いるものとする。
問1. 図1(a)に示した矢印の方向をそれぞれ $x$、 $y$ 軸の正の方向とし、質点が図1(a)の $\mathrm{Q_1}$ 点に達するまでの運動について、以下の問いに答えよ。
(1) 質点の $y$ 方向の加速度 $a_y\ [\mathrm{m/s^2}]$ を符号を含めて求めよ。
(2) 質点が $\mathrm{Q_1}$ 点に達するまでの時間 $t_0\ [\mathrm{s}]$ を求めよ。
(3) 図1(a)で、 $\mathrm{OQ_1}$ 間の距離 $D_0\ [\mathrm{m}]$ を求めよ。
問2. 質点は、 $\mathrm{Q_1}$ 点で斜面最下部の縁と非弾性衝突し、斜面を滑り上がった後、再び斜面を滑り下りる。質点が $\mathrm{Q_1}$ 点で斜面最下部の縁と衝突した後の運動について、以下の問いに答えよ。
(1) 質点が $\mathrm{Q_1}$ 点で斜面最下部の縁と衝突した直後の $x$、 $y$ 方向の速度、 $v’_{x1}\ [\mathrm{m/s}]$、 $v’_{y1}\ [\mathrm{m/s}]$ を求めよ。
(2) $\mathrm{Q_1}$ 点で斜面最下部の縁と衝突後、質点は斜面上を滑り上がり、衝突後の運動における最高点 $\mathrm{P_1}$ に達する。斜面最下部の縁と $\mathrm{P_1}$ 点との $y$ 方向の距離 $L_1\ [\mathrm{m}]$ を求めよ。
また、質点が $\mathrm{Q_1}$ 点から $\mathrm{P_1}$ 点に達するまでの時間 $t_1\ [\mathrm{s}]$ を求めよ。
(3) $\mathrm{P_1}$ 点に達した質点は斜面を滑り下り、 $\mathrm{Q_2}$ 点で2度目の衝突を行った後、再び斜面を滑り上り、2度目の衝突後の運動における最高点 $\mathrm{P_2}$ に達する。以下、同様の現象がくり返され、 $\mathrm{Q}_n$ 点で $n$ 度目の衝突を行い、 $n$ 度目の衝突後の運動における最高点 $\mathrm{P}_n$ に達する。ここで、 $n$ 度目の衝突直後の $y$ 方向の速度を $v’_{yn}\ [\mathrm{m/s}]$、斜面最下部の縁と $\mathrm{P}_n$ 点との $y$ 方向の距離を $L_n\ [\mathrm{m}]$ として、 $v’_{yn}/v’_{y1}$、 $L_n/L_1$ を求めよ。なお、解答には記号 $n$ を用いて良い。
(4) 時刻 $t=0\ [\mathrm{s}]$ で水平方向にはじき出された質点が斜面最下部の縁と最初に衝突するまでの運動については、質点の軌跡を解答欄の図1(c)に、 $y$ 方向速度 $v_y\ [\mathrm{m/s}]$ の $x$ 軸に対する変化の概形を解答欄の図1(d)にそれぞれ示している。
その後の運動につき、 $e=0.5$ として、第3回目の衝突まで図1(c)、図1(d)を完成せよ。ただし、図1(c)には、 $\mathrm{Q_2}$、 $\mathrm{Q_3}$、 $\mathrm{P_1}$、 $\mathrm{P_2}$ 各点の位置に黒丸印(●)を $\mathrm{Q_2}$、 $\mathrm{Q_3}$、 $\mathrm{P_1}$、 $\mathrm{P_2}$ の記号と共に記入すること。なお、図1(d)には記号を記入する必要はない。
解答の方針
【問1の方針】
斜面の上だけで見れば、運動に効くのは重力の斜面に沿った成分だけ。つまり重力加速度が $g\sin\theta$ の世界での水平投射と同じ(下の図)。


- 質点にはたらく力を「重力 → 触れているもの」の順に書く。斜面に垂直な方向は垂直抗力と重力の成分でつり合うので、運動に効くのは重力の斜面に沿った成分だけで、 $-y$ の向きにはたらく。斜面に沿った方向の運動方程式から $a_y$ を求める((1))。
- $y$ 方向は等加速度運動。出発点が $y=L_0$ 、初速度の $y$ 成分が0であることを式に入れ、縁( $y=0$ )に達する時間を求める((2))。
- $x$ 軸は水平で斜面に沿っているので、 $x$ 方向には力がはたらかず等速。(2) の時間を掛けて $D_0$ を求める((3))。
【問2の方針】
縁の面はなめらかで斜面に直角なので、衝突で変わるのは $y$ 成分だけ( $-e$ 倍)、 $x$ 成分は $v_0$ のまま(下の図)。衝突のたびに $y$ 成分が $e$ 倍になる。


- 衝突の直前の速度を求める。縁が質点に加える力は、縁の面に垂直な $+y$ の向きだけで $x$ 方向の力は無いので、 $x$ 成分は変わらず、 $y$ 成分は $-e$ 倍((1))。
- 衝突の直後から最高点まで、力学的エネルギー保存で $L_1$ を求める。時間は $y$ 方向の速度が0になるまでで求める((2))。
- 衝突のあと質点は斜面を上って最高点に達し、同じ速さで戻ってくる(上り下りは対称)ので、次の衝突の直前の $y$ 成分の大きさは、直前の衝突の直後と同じ。衝突のたびに $y$ 成分が $e$ 倍になり、公比 $e$ の等比数列になることから、 $v’_{yn}$ を $v’_{y1}$ で表す。高さは速さの2乗に比例するので $L_n$ も続けて求める((3))。
- $x$ 方向は等速なので、衝突から衝突までの時間の比がそのまま $x$ の距離の比になる。衝突から衝突までの時間を $2t_n$ で表し、 $e=0.5$ を入れて $\mathrm{Q}_2$ ・ $\mathrm{Q}_3$ の位置を $D_0$ の倍数で決める。山の頂点 $\mathrm{P}_1$ ・ $\mathrm{P}_2$ は、左右対称なので $\mathrm{Q}$ の真ん中の位置で、高さは $L_1$ ・ $L_2$ ((4) 図(c))。
- $v_y$ は $x$ に対して、どの区間も同じ傾きの直線。衝突の位置で縦に跳ぶ向きと大きさを決めて、3回目の衝突の直前までつなぐ((4) 図(d))。
解答




解答をテキストで読む
問1 (1)
質点にはたらく力は「重力 → 触れているもの」の順に書く。重力 $Mg$ と、斜面から受ける垂直抗力 $N$ の2つ(斜面はなめらかなので摩擦はない)。重力を斜面に沿った成分 $Mg\sin\theta$ ( $-y$ 向き)と斜面に垂直な成分 $Mg\cos\theta$ に分ける(下の図)。
斜面に垂直な方向は動かないので、 $N=Mg\cos\theta$ とつり合う。斜面に沿った $y$ 方向の運動方程式は
$$Ma_y=-Mg\sin\theta$$
答 $a_y=-g\sin\theta$(4点)
問1 (2)
$y$ 方向は等加速度運動。初期位置 $y=L_0$ 、初速度の $y$ 成分は0なので、時刻 $t$ の位置は $y=L_0+\dfrac12a_yt^2$ 。 $\mathrm{Q}_1$ は縁の上( $y=0$ )なので
$$0=L_0-\frac12g\sin\theta\,t_0^2\qquad\therefore\ t_0=\sqrt{\frac{2L_0}{g\sin\theta}}$$
答 $t_0=\sqrt{\dfrac{2L_0}{g\sin\theta}}$(4点)
問1 (3)
$x$ 方向には力がはたらかないので等速。初速度 $v_0$ で時間 $t_0$ だけ進む。
$$D_0=v_0t_0$$
答 $D_0=v_0\sqrt{\dfrac{2L_0}{g\sin\theta}}$(4点)
問2 (1)
衝突の直前の速度は、 $x$ 成分が $v_0$ 、 $y$ 成分が $a_yt_0=-g\sin\theta\cdot\sqrt{\dfrac{2L_0}{g\sin\theta}}=-\sqrt{2gL_0\sin\theta}$ 。
縁の面はなめらかで斜面に直角なので、縁から受ける力は $y$ 方向だけ。 $x$ 成分は衝突で変わらない。 $y$ 成分は、反発係数の式から向きが逆になって $e$ 倍(下の図)。
答 $v’_{x1}=v_0$(3点)
答 $v’_{y1}=e\sqrt{2gL_0\sin\theta}$(3点)
問2 (2)
衝突の直後から最高点 $\mathrm{P}_1$ まで、斜面はなめらかで垂直抗力は仕事をしないので、力学的エネルギーが保存する。斜面の上の位置の高さは、縁から $y$ だけ上がると $y\sin\theta$ 。最高点では $y$ 方向の速度が0( $x$ 方向の速さ $v_0$ は残る)。縁の高さを基準にして
$$\frac12M\left(v_0^2+{v’_{y1}}^2\right)=\frac12Mv_0^2+MgL_1\sin\theta\qquad\therefore\ L_1=\frac{{v’_{y1}}^2}{2g\sin\theta}=e^2L_0$$
答 $L_1=e^2L_0$(4点)
時間は、 $y$ 方向の速度が $v’_{y1}$ から0になるまで(加速度 $-g\sin\theta$ )。
$$0=v’_{y1}-g\sin\theta\,t_1\qquad\therefore\ t_1=\frac{v’_{y1}}{g\sin\theta}=e\sqrt{\frac{2L_0}{g\sin\theta}}\ (=et_0)$$
答 $t_1=e\sqrt{\dfrac{2L_0}{g\sin\theta}}$(4点)
問2 (3)
衝突のあと、質点は斜面の上を上って最高点に達し、同じ速さで戻ってくる。だから、次の衝突の直前の $y$ 成分の大きさは、直前の衝突の直後と同じ。そこで $y$ 成分が $e$ 倍になるので、 $n+1$ 度目の直後の速度は
$$v’_{y(n+1)}=e\,v’_{yn}$$
公比 $e$ の等比数列なので、 $v’_{yn}=e^{n-1}v’_{y1}$ 。最高点の高さは (2) と同じ形で $L_n=\dfrac{{v’_{yn}}^2}{2g\sin\theta}$ と速さの2乗に比例する(下の図)。
答 $\dfrac{v’_{yn}}{v’_{y1}}=e^{n-1}$(4点)
答 $\dfrac{L_n}{L_1}=e^{2(n-1)}$(4点)
問2 (4)
先に、点の位置を数で決める。時刻の差をとると、 $n$ 度目と $n+1$ 度目の衝突の間は、上りと下りで $2t_n$ 。 (2)(3) から $t_n=e^nt_0$ なので、 $e=0.5$ を入れる(下の図)。
$\mathrm{Q}_1$ から $\mathrm{Q}_2$ まで $2t_1=t_0$ 、 $x$ 方向は等速なので $v_0t_0=D_0$ 。 $\mathrm{Q}_2$ から $\mathrm{Q}_3$ まで $2t_2=2e^2t_0=\dfrac{t_0}{2}$ なので $\dfrac{D_0}{2}$ 。よって $\mathrm{Q}_2$ は O から $2D_0$ 、 $\mathrm{Q}_3$ は $\dfrac52D_0$ 。山は左右対称なので、 $\mathrm{P}_1$ は $\mathrm{Q}_1$ と $\mathrm{Q}_2$ の真ん中の $x=\dfrac32D_0$ 、高さ $L_1=e^2L_0=\dfrac{L_0}{4}$ 。 $\mathrm{P}_2$ は $\mathrm{Q}_2$ と $\mathrm{Q}_3$ の真ん中の $x=\dfrac94D_0$ 、高さ $L_2=e^4L_0=\dfrac{L_0}{16}$ 。
答(図(c)) 下の図のとおり(6点)
$v_y$ は、 $x=v_0t$ なので、 $v_y$–$t$ グラフの横軸を $v_0$ 倍しただけ。加速度が一定なので、どの区間も同じ傾き $-\dfrac{g\sin\theta}{v_0}$ の直線になる。 $V=\sqrt{2gL_0\sin\theta}$ とおくと、衝突の直前は $-V$ ( $x=D_0$ )、直後は $y$ 成分が向きを変えて $e$ 倍で $+\dfrac V2$ 。次の衝突の直前は $-\dfrac V2$ ( $x=2D_0$ )、直後は $+\dfrac V4$ 。第3回目の衝突の直前は $-\dfrac V4$ ( $x=\dfrac52D_0$ )。衝突の位置で縦に跳ぶ(破線)。
答(図(d)) 下の図のとおり(5点)
(第3回目の衝突の直前、つまり $\mathrm{Q}_3$ で止める、直後の $+\dfrac V8$ へ跳ぶ所までは聞かれていない)
別解
問2 (2) (等加速度の式で) $y$ 方向の速度が0になるまでの距離を、時間を含まない式で求める。
$$0^2-{v’_{y1}}^2=2(-g\sin\theta)L_1\qquad\therefore\ L_1=\frac{{v’_{y1}}^2}{2g\sin\theta}=e^2L_0$$
同じ答え。本解は、斜面がなめらかな運動の最高点なので、力学的エネルギー保存で求める形にした(放物運動を解かず、保存則で最高点を求める型)。
出題意図
問1 斜面に沿った軸で、質点の運動を $x$ 方向の等速と $y$ 方向の等加速度に分けて求められるか
問2 (1)〜(3) 縁との衝突で変わるのは斜面に沿った成分だけと捉え、くり返しのはね返りを等比数列で表せるか
問2 (4) 衝突から衝突までの時間と距離を数で決め、軌跡と $y$ 方向の速度のグラフを書けるか
講評
| 医学部医学科 | その他の学部 | |
|---|---|---|
| 難易度 | やや簡単 | |
| 目標得点 | 45点 | 40点 |
| 目標時間 | 20分 | 25分 |
斜面の上を重力加速度 $g\sin\theta$ の世界と見れば、斜面に沿った方向の等加速度運動、衝突は垂直な成分だけ $e$ 倍、くり返しは等比数列という、力学の典型の流れだけでできている大問。
運動を想像できれば、斜面の上は床のはね返りと同じ。
最高点が $e^2$ 倍、時間が $e$ 倍になる関係は覚えてよい知識だが、導けるようにしてから使う。
力学でこのレベルなら全受験生が取りに来るので、医学科は満点を目標に、作図まで確実に取りたい。
差がつく所・失点しやすい所
- 問2 (1):縁の面が斜面に直角でなめらかなので、変わるのは $y$ 成分だけ( $-e$ 倍)、 $x$ 成分は $v_0$ のまま、と捉えられるか。ここを越えないと後が続かない。
- 問2 (3):1回目を基準にするので指数が $n-1$ 、高さは速さの2乗で $2(n-1)$ 、と書けるか。
- 問2 (4):衝突から衝突までの時間 $2t_n$ から $\mathrm{Q}_2$ ・ $\mathrm{Q}_3$ の位置を数で決め、 $v_y$ のグラフを同じ傾きの直線を跳ばしてつなげるか。わかっていても、解答用紙の図に正確に書くには時間がかかる。
2003年九州大学物理
第2問 解答・解説
第2問は電磁気の問題です。
テーマは「電圧で加速したイオンを磁場の中で半円運動させて金属板に集め、その電荷でコンデンサーを充電する。さらに、コンデンサー2つとコイルをつないで電気振動させ、金属板の電位の周期・中心・最大値・最小値を求める」。
問題


問題文をテキストで読む
図2に示すように、イオン源で発生させた質量 $m\ [\mathrm{kg}]$ で正の電荷 $q\ [\mathrm{C}]$ をもつイオンを電圧 $V_0\ [\mathrm{V}]$ で加速し、紙面に垂直で一様な磁束密度 $B\ [\mathrm{T}]$ の磁場でイオンの進行方向を反転させ、金属板Mでイオンを止める。イオンは金属板Mに到達するまで何にも衝突せず、Mに到達したイオンの電荷はすべてMに移る。点G(図では3ケ所)の電位は $0\ [\mathrm{V}]$ である。ただし、イオンは紙面内で運動するものとする。以下の問いに答えよ。
問1. スイッチ $\mathrm{S_0}$ を閉じてイオン加速を始めた。点Jでのイオンの初速度を $0\ [\mathrm{m/s}]$ とし、JK間の距離を $d\ [\mathrm{m}]$ とする。
(1) 点Kを通過後のイオンの速度 $v\ [\mathrm{m/s}]$ を求めよ。
(2) 磁場の向きは紙面に対して上向きか下向きか。
以下の(3)と(4)の解答には必要なら速度の記号 $v$ を使ってよい。
(3) イオンが磁場から受ける力の大きさ $F\ [\mathrm{N}]$ を求めよ。
(4) イオンは点Oで磁場領域に入り、点Pで磁場領域から出る。イオンが点Oから点Pまで飛行するのに要する時間 $T_{\mathrm{OP}}\ [\mathrm{s}]$ を求めよ。
問2. スイッチ $\mathrm{S_1}$ と $\mathrm{S_2}$ は最初閉じていたが、イオン加速開始後にまず $\mathrm{S_2}$ を開き、次に $\mathrm{S_1}$ を開き、さらにある時間の後にスイッチ $\mathrm{S_0}$ を開いてイオン加速を終えたところ、金属板Mの電位 $V_{\mathrm{M}}$ が $kV_0\ [\mathrm{V}]$ になった($0\leqq k\leqq1$ である)。コンデンサー $\mathrm{C_1}$ の電気容量は $C_1\ [\mathrm{F}]$ である。
(1) 金属板Mに到達したイオンの個数 $n$ を求めよ。
(2) コンデンサー $\mathrm{C_1}$ に蓄えられた静電エネルギー $U_1\ [\mathrm{J}]$ と、加速された $n$ 個のイオンが持っていたエネルギー $U_0\ [\mathrm{J}]$ との比 $(U_1/U_0)$ を求めよ。
問3. その後にスイッチ $\mathrm{S_1}$ を開いたままで $\mathrm{S_2}$ を閉じたところ、金属板Mの電位 $V_{\mathrm{M}}$ が周期 $T_{\mathrm{M}}\ [\mathrm{s}]$ で振動した。コイルLの自己インダクタンスは $L\ [\mathrm{H}]$、コンデンサー $\mathrm{C_2}$ の電気容量は $C_2\ [\mathrm{F}]$ である。
(1) 周期 $T_{\mathrm{M}}\ [\mathrm{s}]$ を求めよ。
(2) コイルLを流れる電流は $0\ [\mathrm{A}]$ を中心に振動する。その電流の大きさが最大になった時に、コイルLの両端にかかる電圧が $0\ [\mathrm{V}]$ になり、コンデンサー $\mathrm{C_1}$ と $\mathrm{C_2}$ それぞれの両端にかかる電圧が互いに等しくなる。この時の $V_{\mathrm{M}}\ [\mathrm{V}]$ を求めよ。
(3) $V_{\mathrm{M}}$ の最大値 $V_{\max}\ [\mathrm{V}]$ と最小値 $V_{\min}\ [\mathrm{V}]$ とを求めよ。
解答の方針
【問1の方針】
加速は、電位の山を下るだけなのでエネルギー保存。磁場の中は、力が速度と常に直角なので円運動(下の図)。


- 加速は静電気力だけが仕事をするので、エネルギー保存ですぐに求まる。JK 間は電位が $V_0$ から $0$ に下がるだけなので、途中の電場や距離 $d$ は要らない。正のイオンが電位 $V_0$ の J から電位 $0$ の K まで動くときの静電気力の仕事 $qV_0$ が運動エネルギーになるとして、 $v$ を求める((1))。
- O で速度は右向き、半円の中心は O の下側なので、力は下向き。この力がフレミングの左手の法則に合う $B$ の向きを決める((2))。
- 力は速度に垂直なので $F=qvB$((3))。
- 半円を回る時間は周期の半分で、半径と周期の式は典型問題なので答えごと覚えておく。 $F$ を向心力とする円運動の運動方程式から半径 $r$ を求め、半周の長さ $\pi r$ を $v$ で割る((4))。
【問2の方針】
$\mathrm{S_1}$ を開くと、M に届いたイオンの電荷は逃げ場がなく、 $\mathrm{C_1}$ の上の極板にたまる(下の図)。


- $\mathrm{S_2}$ は開いているので $\mathrm{C_2}$ は関係しない。M 自身にたまる電荷は無視してよいので、 $\mathrm{C_1}$ の電圧がそのまま $V_{\mathrm{M}}$ 。届いた電気量と $\mathrm{C_1}$ の電気量が等しいとして、 $Q=CV$ から $n$ を求める((1))。
- エネルギーは「イオン $n$ 個が持っていた分」と「 $\mathrm{C_1}$ の静電エネルギー」を比べるだけ。 $U_1=\dfrac12C_1V_{\mathrm{M}}^{2}$ と、イオン1個が持つ $qV_0$ の $n$ 倍である $U_0$ を求め、比をとる((2))。
【問3の方針】
$\mathrm{C_1}$・コイル・ $\mathrm{C_2}$ がひと続きの輪になり、輪の中の電気量の合計(島の電気量)は変わらない(下の図)。電流が最大のときが振動の中心。


- 輪の中で $\mathrm{C_1}$ と $\mathrm{C_2}$ は直列。合成容量を $C$ とおき、コンデンサー1個とコイルの電気振動の周期の式に入れる((1))。
- M・ $\mathrm{C_1}$ の上の極板・コイル・ $\mathrm{C_2}$ の上の極板をひとまとめにした「島」の電気量は、輪の中で電気量が行き来するだけなので変わらない。電流が最大のとき、コイルの電圧は $0$ なので $\mathrm{C_1}$ と $\mathrm{C_2}$ の電圧は等しい。島の電気量の保存から、この電圧($=V_{\mathrm{M}}$)を求める((2))。
- 電気振動は「電流が0のとき電気量が最大か最小」「電流が最大のときコイルの電圧が0」。電流が最大のときはつり合いの位置、つまり振動の中心で、最初は電流が0なので最初の状態が一方の端になる。もう一方の端を、島の電気量の保存とエネルギー保存(コンデンサー2つ分)から求める((3))。
解答




解答をテキストで読む
問1 (1)
J は電位 $V_0$ 、K は電位 $0$ 。正のイオンが J から K まで動くあいだに、静電気力がする仕事は $qV_0$ 。イオンは J で静止していたので、この仕事がそのまま運動エネルギーになる(エネルギー保存なので、 $d$ は使わない、着眼点の図のとおり電位の山を下るだけ)。
$$\dfrac12mv^2=qV_0$$
答 $v=\sqrt{\dfrac{2qV_0}{m}}$(4点)
問1 (2)
O でイオンは右向きに進み、半円の中心は O の下側にあるので、O で受ける力は下向き。正電荷の速度(電流の向き)が右向き、力が下向きになる磁場の向きを、フレミングの左手の法則で決める。人差し指(磁場)は手前、つまり紙面の裏から表の向きになる(下の図)。
答 上向き(紙面の裏から表の向き)(3点)
問1 (3)
磁場はイオンの速度に垂直なので、ローレンツ力の大きさは
答 $F=qvB$(3点)
問1 (4)
ローレンツ力は速度に垂直で、常に半円の中心を向く。これが向心力になるので、半径を $r$ として
$$m\dfrac{v^2}{r}=qvB\qquad\therefore\ r=\dfrac{mv}{qB}$$
O から P までは半周なので、かかる時間は $\dfrac{\pi r}{v}$ 。
$$T_{\mathrm{OP}}=\dfrac{\pi r}{v}=\dfrac{\pi}{v}\cdot\dfrac{mv}{qB}$$
$v$ が約分されて消える。磁場の中の円運動は、速くなれば半径が大きくなるだけで、かかる時間は速さによらない。
答 $T_{\mathrm{OP}}=\dfrac{\pi m}{qB}$(5点)
問2 (1)
$\mathrm{S_1}$、 $\mathrm{S_2}$ が閉じていた間は、M に届いた電荷は $\mathrm{S_1}$ を通って G へ逃げるので、M の電位は $0$ のまま。 $\mathrm{S_2}$ を開いたので $\mathrm{C_2}$ の電荷は $0$ のまま、 $\mathrm{S_1}$ を開いたあとに M に届いたイオンの電荷が $\mathrm{C_1}$ の上の極板にたまる(着眼点の図のとおり、M 自身にたまる電荷は無視する)。イオン1個の電荷は $q$ なので、たまった電気量は $nq$ 。 $\mathrm{C_1}$ の電圧は M の電位 $V_{\mathrm{M}}=kV_0$ に等しいので、 $Q=CV$ より
$$nq=C_1\cdot kV_0$$
答 $n=\dfrac{kC_1V_0}{q}$(5点)
( $0\leqq k\leqq1$ の意味:M の電位が $V_0$ に近づくと、運動エネルギー $qV_0$ のイオンは M の手前で減速しきってしまい、届かなくなるので、 $V_{\mathrm{M}}$ は $V_0$ を超えない)
問2 (2)
$\mathrm{C_1}$ に蓄えられた静電エネルギーは、電圧 $kV_0$ を使って
$$U_1=\dfrac12C_1(kV_0)^2$$
加速された $n$ 個のイオンは、1個ずつ J から K で $qV_0$ の運動エネルギーをもらっている。
$$U_0=n\cdot qV_0=kC_1V_0^2$$
$$\dfrac{U_1}{U_0}=\dfrac{\dfrac12C_1k^2V_0^2}{kC_1V_0^2}=\dfrac k2$$
答 $\dfrac{U_1}{U_0}=\dfrac k2$(5点)
$k\leqq1$ なので、 $U_1$ は $U_0$ の半分以下。残りのエネルギーは、イオンが M に当たるときに熱などになる(下の図のとおり、 $k=1$ でも半分は熱になり、定電圧で充電すると電池の仕事の半分が熱になるのと同じ形である)。
問3 (1)
最初の状態から電流が流れると、 $\mathrm{C_1}$ の上の極板から出た電気量 $Q$ が、そのままコイルを通って $\mathrm{C_2}$ の上の極板に入る。 $\mathrm{C_1}$ の電圧は $\dfrac Q{C_1}$ だけ減り、 $\mathrm{C_2}$ の電圧は $\dfrac Q{C_2}$ だけ増える。コイルの電圧は、この2つの電圧の差の変化なので、電気量 $Q$ の動きに対して
$$\dfrac Q{C_1}+\dfrac Q{C_2}=\dfrac QC\qquad\left(C=\dfrac{C_1C_2}{C_1+C_2}\right)$$
の電圧変化がある。つまり、容量 $C$ のコンデンサー1個とコイルをつないだ電気振動と同じ($\mathrm{C_1}$ と $\mathrm{C_2}$ は直列で、合成容量 $C$)。コンデンサー1個の電気振動では、電流が共通でコンデンサーの電圧とコイルの電圧が等しいので、リアクタンスが等しい $\omega L=\dfrac1{\omega C}$ より $\omega=\dfrac1{\sqrt{LC}}$ 、周期は $T=\dfrac{2\pi}{\omega}$ 。
答 $T_{\mathrm{M}}=2\pi\sqrt{\dfrac{LC_1C_2}{C_1+C_2}}$(7点)
問3 (2)
電流が最大のとき、コイルの両端の電圧は $0$ 。コイルの両端は、M につながる $\mathrm{C_1}$ の上の極板と $\mathrm{C_2}$ の上の極板なので、この2つは等電位。下の極板は G(電位 $0$)なので、 $\mathrm{C_1}$ と $\mathrm{C_2}$ の電圧はどちらも $V_{\mathrm{M}}$ 。
島(M・ $\mathrm{C_1}$ の上の極板・コイル・ $\mathrm{C_2}$ の上の極板)の電気量は、最初は $\mathrm{C_1}$ の $kC_1V_0$ だけ($\mathrm{C_2}$ は $0$)で、輪の外へは出ないので変わらない((3) の図の、電流が最大のコマ)。
$$C_1V_{\mathrm{M}}+C_2V_{\mathrm{M}}=kC_1V_0$$
答 $V_{\mathrm{M}}=\dfrac{kC_1V_0}{C_1+C_2}$(5点)
問3 (3)
電流が0の状態では、コイルのエネルギーが $0$ なので、エネルギーはすべてコンデンサー2つに入っている。最初の状態($V_{\mathrm{M}}=kV_0$)が一方の端。もう一方の端の状態を、M の電位($\mathrm{C_1}$ の電圧) $V$ 、 $\mathrm{C_2}$ の電圧 $V’$ とおく。コイルの電圧は $0$ ではないので、 $V\neq V’$ 。
島の電気量の保存:
$$C_1V+C_2V’=kC_1V_0\qquad\therefore\ V’=\dfrac{C_1}{C_2}(kV_0-V)$$
エネルギー保存(最初とくらべる):
$$\dfrac12C_1V^2+\dfrac12C_2V’^2=\dfrac12C_1(kV_0)^2$$
$V’$ を代入して整理すると
$$V^2-(kV_0)^2=-\dfrac{C_1}{C_2}(kV_0-V)^2$$
$$(V-kV_0)\left\{(V+kV_0)+\dfrac{C_1}{C_2}(V-kV_0)\right\}=0$$
$V=kV_0$ は最初の状態そのもの。もう一方の端が求める値で、
$$V=\dfrac{C_1-C_2}{C_1+C_2}\,kV_0$$
最初の $kV_0$ は、(2) の中心 $\dfrac{kC_1V_0}{C_1+C_2}$ より大きいので最大値、もう一方が最小値になる(下の図)。
答 $V_{\max}=kV_0$(3点)
答 $V_{\min}=\dfrac{C_1-C_2}{C_1+C_2}\,kV_0$(5点)
$V_{\mathrm{M}}$ は $0$ を中心には振動しない(中心は (2) の値)。 $C_2>C_1$ なら $V_{\min}$ は負になり、M の電位は G より低くなる(図は $C_2>C_1$ の場合)。
別解
問3 (3) 振動の中心について対称
電流が最大のときは振動の中心なので、(2) の $\dfrac{kC_1V_0}{C_1+C_2}$ が中心。最初の $kV_0$ が一方の端なので、反対の端は中心について対称な位置にある。
$$V_{\min}=2\times\dfrac{kC_1V_0}{C_1+C_2}-kV_0=\dfrac{C_1-C_2}{C_1+C_2}\,kV_0$$
計算が短い。ただし、電流が最大の状態が振動の中心になると見抜く発想が必要。本解は、電流が0の状態でエネルギー保存を立てる、コンデンサー2つの電気振動の典型の型に合わせた。
出題意図
問1 (1)〜(4) 電圧による加速はエネルギー保存、磁場の中の半円運動は半径と周期の2式、という質量分析器の基本をそのまま使えるか
問2 (1)(2) 金属板に届いた電荷がそのままコンデンサーの電気量になると読み、電圧からイオンの個数とエネルギーの比を求められるか
問3 (1)〜(3) コンデンサー2つとコイルの電気振動で、直列の合成容量と、電流が最大のときが振動の中心であることを使えるか
講評
| 医学部医学科 | その他の学部 | |
|---|---|---|
| 難易度 | 標準 | |
| 目標得点 | 40点 | 30点 |
| 目標時間 | 25分 | 25分 |
荷電粒子の運動とコンデンサーの電気振動で、計算が少し面倒な大問。
この年の合否を分けた大問。
前半の質量分析器とコンデンサーは、良問の風 139・140 が白紙に再現できれば取れるので、どの学部も確実に取る。
差がつくのは最後の電気振動で、コンデンサーが2個に増えても、電流が0のとき電気量が最大か最小、電流が最大のときコイルの電圧が0、という決まりは変わらない。
電流が最大の状態が振動の中心、と図に書き込めば、最小値は中心について対称に求まる。
差がつく所・失点しやすい所
- 問3 (1): $\mathrm{C_1}$ と $\mathrm{C_2}$ がコイルをはさんで輪になっているので直列、という発想に行き着けるか。 $\mathrm{C_1}$ か $\mathrm{C_2}$ のどちらか1つだけで周期を書いてしまうと、ここは取れない。
- 問3 (3):最小値を求めるとき、振動の中心を $0$ とおいて $V_{\min}=-kV_0$ としない。(2) の値が中心で、最初が一方の端、という発想に行き着けるか。
コラム 磁場で半円を書かせると、質量が着地点の違いになる
問1 の半径 $r=\dfrac{mv}{qB}$ に (1) の $v$ を入れると
$$r=\dfrac1B\sqrt{\dfrac{2mV_0}{q}}$$
同じ電圧 $V_0$ で加速し、同じ磁場 $B$ に入れれば、半径は $\sqrt{\dfrac mq}$ に比例する。電荷が同じなら、軽いイオンは小さい半円、重いイオンは大きい半円を書き、出てくる位置 P(O から $2r$ 離れた所)が質量によって分かれる(下の図)。この「着地点の違いから質量を調べる」しくみが質量分析計。


- 磁場の力で軌道を曲げて質量や比電荷ごとに分ける型の質量分析計は、イオン源・電磁石・イオン検出部が基本の構成になっている。この問題の装置も同じ並びで、J のイオン源、K の加速電極、磁場の領域、金属板 M の検出部になっている。ただし本問は、届いた電荷の合計を測るのが目的で、質量ごとに分けるところまでは問われていない。
(問題との対応:問1 (1)=加速/問1 (3)(4)=半径・周期/問2=金属板に届いた電荷を測る)
2003年九州大学物理
第3問 解答・解説
第3問は熱力学の問題です。
テーマは「立方体の箱の中の単原子分子の気体について、速さ分布と温度の関係を読み、壁に与える力から圧力 $p=\dfrac{Nm\langle v^2\rangle}{3V}$ を導く。そこから内部エネルギー $U=\dfrac32nRT$ とモル比熱 $C_v=\dfrac32R$、 $C_p=\dfrac52R$ を求め、 $C_p>C_v$ の理由を文章で述べ、2原子分子ではどう変わるかを答える」。
問題


問題文をテキストで読む
図3(a)のように1辺の長さ $l$ の立方体(体積 $V$)の箱の中に、1個の質量が $m$ の単原子分子の気体が $n$ モル(分子総数 $N$ 個)入っている。気体分子どうしの衝突はなく、気体分子と立方体の壁(面)との衝突は完全弾性衝突とする。この気体の絶対温度を $T$、圧力を $p$、気体定数を $R$ とするとき、以下の問いに答えよ。
問1. ある温度での各気体分子の速さは一定ではなく、通常、山なりの速さ分布曲線を示す。以下の文章のカッコの中を埋めよ。
(1) 気体の温度を変えたら、図3(b)のようにA、Bふたつの速さ分布曲線が得られた。気体分子の平均の速さが速いのはA、Bのうち $\boxed{\text{①}}$ であり、温度が低いのはA、Bのうち $\boxed{\text{②}}$ である。
(2) これらの気体分子の $x$ 方向の速度成分 $v_x$ の二乗平均 $\langle v_x{}^2\rangle$ と速度の二乗平均 $\langle v^2\rangle$ の関係は $\langle v_x{}^2\rangle=\boxed{\text{③}}$ となり、全ての気体分子でこのような関係が成り立っているとしてよい。そこで、1個の気体分子が $x$ 方向の壁に与える力 $F$ は力積と運動量変化の関係を考慮して $m$、 $l$、 $\langle v^2\rangle$ で表すと $F=\boxed{\text{④}}$ となることから、圧力 $p$ は $N$、 $m$、 $V$、 $\langle v^2\rangle$ で表すと $p=\boxed{\text{⑤}}$ と表現される。
問2. 箱の中の気体を理想気体とするとき、以下の文章のカッコの中を埋め、(3)では文章で答えよ。
(1) 内部エネルギー $U$ は $\boxed{\text{⑥}}$ と $\boxed{\text{⑦}}$ の和であるが、理想気体は $\boxed{\text{⑦}}$ を無視した気体である。よって、内部エネルギー $U$ は⑤を参考にして $V$ と $p$ で表すと $U=\boxed{\text{⑧}}$ となるが、理想気体の状態方程式より内部エネルギー $U$ は $n$、 $R$、 $T$ で表すと $U=\boxed{\text{⑨}}$ となり、内部エネルギー $U$ は温度とモル数だけの関数となる。
(2) 気体に熱量を加えたときの内部エネルギーの変化量を $\Delta U$、体積の変化量を $\Delta V$、温度の変化量を $\Delta T$ とする。このとき、熱力学第1法則を参考にすると、気体のモル比熱 $C$ は $\Delta U$、 $\Delta V$、 $\Delta T$、 $n$、 $p$ を用いて $C=\boxed{\text{⑩}}+\boxed{\text{⑪}}$ と表される。⑪は定積モル比熱 $C_v$ の意味をもち、 $R$ だけで表されて $C_v=\boxed{\text{⑫}}$ となる。定圧モル比熱 $C_p$ も同様に $R$ だけで表されて $C_p=\boxed{\text{⑬}}$ となる。
(3) 問2の(2)で $C_p$ が $C_v$ よりも大きくなった理由を70字以内で述べよ。
(4) 箱の中の理想気体が水素分子のような2原子分子であるとした場合は、内部エネルギーとして $\boxed{\text{⑭}}$ の運動エネルギーなども考慮する必要があり、その結果、 $C_v$ や $C_p$ は単原子分子の気体の場合よりも $\boxed{\text{⑮}}$ なる。この場合、 $C_p$ と $C_v$ の差は単原子分子の気体の場合と比較すると $\boxed{\text{⑯}}$ なっている。また、 $C_p$ の $C_v$ に対する割合である $C_p/C_v$ は単原子分子の気体の場合と比較すると $\boxed{\text{⑰}}$ なっている。
解答の方針
【問1 (1)の方針】
温度が高いほど分子の平均の速さは大きく、分布曲線の山は右へずれる。曲線の下の面積は分子の総数で変わらないので、山は低く広がる。
- 山が右へずれて低く広がっている曲線を、平均の速さが速い方、つまり温度が高い方と読む(①)。
- 温度が低い方は、残りの曲線(②)。
【問1 (2)の方針】
注目するのは「1個の分子」と「壁1枚」。壁を押すのは壁に垂直な $x$ 成分だけで、同じ壁に続けて当たる間隔は往復の距離で決まる。


- 壁が止まっている分子運動論は、ゴールの $U=\dfrac32nRT$ から逆算した「力積→力→圧力」の流れで解く。まず、3方向が同等であることから、 $\langle v_x{}^2\rangle$ を $\langle v^2\rangle$ で表す(③)。
- 壁に沿う向きの $y$、 $z$ 成分は壁に当たっても変わらないので、力積に効くのは $x$ 成分だけ。1回の衝突で壁が受ける力積と、時間 $t$ の間の衝突回数から、時間 $t$ の間に壁が受ける力積を求める。
- 力は1秒あたりの力積なので、2を $t$ で割る。問題文の「全ての気体分子で成り立っているとしてよい」は置きかえてよいという許可なので、 $v_x{}^2$ を $\langle v_x{}^2\rangle$ に置きかえて $m$、 $l$、 $\langle v^2\rangle$ で表す(④)。
- $N$ 個分の力を壁の面積 $l^2$ で割り、 $l^3=V$ を使って $p$ を $N$、 $m$、 $V$、 $\langle v^2\rangle$ で表す(⑤)。
【問2 (1)の方針】
理想気体は分子間力による位置エネルギーが無いので、内部エネルギーは運動エネルギーの総和だけ。 $N\cdot\dfrac12m\langle v^2\rangle$ は ⑤ の式の中にある。
- 内部エネルギーの中身を言葉で書く(⑥、⑦)。
- 内部エネルギーを $N\cdot\dfrac12m\langle v^2\rangle$ とおき、⑤ を使って $p$、 $V$ で表す(⑧)。
- ⑧ と ⑨ は同じ内部エネルギーの2通りの書き方。状態方程式 $pV=nRT$ で、 $n$、 $R$、 $T$ の式に直す(⑨)。
【問2 (2)の方針】
加えた熱は、第1法則より内部エネルギーの増加と外部にする仕事の2つに使われる。体積一定で仕事の項が消えて残る方が ⑪ (下の図)。


- モル比熱は 1 mol の気体の温度を 1 K 上げるのに必要な熱量。吸収した熱量 $Q_{in}$ を、第1法則 $Q_{in}=\Delta U+p\Delta V$ で表す。
- $n\Delta T$ で割ると問題文の $C=\boxed{\text{⑩}}+\boxed{\text{⑪}}$ の形になる。「⑪は定積モル比熱 $C_v$ の意味をもち」は、体積一定で残る項が ⑪ ということなので、体積一定で残る方を ⑪、もう一方を ⑩ とする。
- 内部エネルギーは温度だけで決まる(⑨)ので、 $\Delta U$ の項はどんな変化でも $C_v$ に結びつく。⑨ の変化を使って ⑪ を $R$ で表す(⑫)。
- 圧力一定のときの ⑩ を、状態方程式を使って $R$ で表し、⑫ に足す(⑬)。
【問2 (3)の方針】
同じ温度上昇なら $\Delta U$ は等しいので、 $C_p$ と $C_v$ の差は、外部にする仕事の項だけから生まれる。
- $C_p$ と $C_v$ は同じ温度上昇で比べる。内部エネルギーは温度だけで決まるので、 $\Delta U$ は等しい。定積と定圧の $Q_{in}$ を並べる。
- 差が $p\Delta V$ であることを確かめる。
- 70字以内なので、「同じ温度上昇」「膨張して外部へ仕事」「その分の熱量が余分に必要」の要点を落とさずに入れ、短く言い切る。
【問2 (4)の方針】
2原子分子は回転の運動もできるので、同じ温度でも内部エネルギーが大きい。 $C_p-C_v$ は仕事の項で決まり、分子の種類に関係しない。


- 並進のほかに加わる運動を答える(⑭)。
- 同じ温度上昇で増える内部エネルギーが大きいので、 $C_v$ は大きくなる。 $C_p=C_v+R$ から $C_p$ の大小も答える(⑮)。
- $C_p-C_v$ を、単原子分子の場合と比べる(⑯)。
- $\dfrac{C_p}{C_v}=1+\dfrac{R}{C_v}$ から、比の大小を答える(⑰)。
解答




解答をテキストで読む
問1 (1)
温度が高いほど、気体分子の平均の運動エネルギー(つまり平均の速さ)は大きい。分布曲線は、温度が高いと山が右へずれる。曲線の下の面積は分子の総数で、温度によらず同じなので、右へずれた分だけ山は低く、裾は広がる。図3(b)で、山が右へずれて低く広がっているのは B、山が左で高く細いのは A である。
答(①) B(1点)
答(②) A(1点)
問1 (2)
まず ③ から。分子の速度の2乗は $v^2=v_x{}^2+v_y{}^2+v_z{}^2$ で、気体分子の運動はどの方向も同等なので、3つの成分の2乗の平均は等しい。
$$\langle v^2\rangle=\langle v_x{}^2\rangle+\langle v_y{}^2\rangle+\langle v_z{}^2\rangle=3\langle v_x{}^2\rangle$$
答(③) $\dfrac13\langle v^2\rangle$(2点)
次に ④。1個の分子が、 $x$ 軸に垂直な壁(面積 $l^2$)に当たる場合を考える。弾性衝突なので、壁に垂直な速度の $x$ 成分だけが $v_x$ から $-v_x$ に変わる。分子の運動量の変化は $-2mv_x$ で、壁が受ける力積は、その反作用の大きさ $2mv_x$ である。 $y$、 $z$ 成分は壁に沿う向きなので変わらない。
この分子は、反対側の壁との間を往復して、同じ壁に戻ってくる。1往復の距離は $2l$ なので、時間 $t$ の間に同じ壁に当たる回数は $\dfrac{v_xt}{2l}$ 回。時間 $t$ の間に壁が受ける力積は
$$2mv_x\times\dfrac{v_xt}{2l}=\dfrac{mv_x{}^2t}{l}$$
力は1秒あたりの力積なので、これを $t$ で割って $F=\dfrac{mv_x{}^2}{l}$。全ての分子で ③ が成り立つとしてよいので、 $v_x{}^2$ を $\langle v_x{}^2\rangle=\dfrac13\langle v^2\rangle$ に置きかえる。
答(④) $\dfrac{m\langle v^2\rangle}{3l}$(3点)
最後に ⑤。壁1枚が $N$ 個の分子から受ける力は $NF$。これを壁の面積 $l^2$ で割り、 $l^3=V$ を使う。
$$p=\dfrac{NF}{l^2}=\dfrac{Nm\langle v^2\rangle}{3l^3}=\dfrac{Nm\langle v^2\rangle}{3V}$$
答(⑤) $\dfrac{Nm\langle v^2\rangle}{3V}$(3点)
問2 (1)
内部エネルギー $U$ は、気体の分子が持つエネルギーの総和。分子のエネルギーは、熱運動の運動エネルギーと、分子どうしにはたらく力(分子間力)による位置エネルギーの和で、理想気体は分子間力を無視した気体なので、 $U$ は運動エネルギーの総和だけになる。
答(⑥) 分子の運動エネルギー(1点)
答(⑦) 分子間力による位置エネルギー(1点)
$U=N\cdot\dfrac12m\langle v^2\rangle$ で、⑤ より $pV=\dfrac13Nm\langle v^2\rangle$、つまり $Nm\langle v^2\rangle=3pV$ なので
$$U=\dfrac12\cdot3pV$$
答(⑧) $\dfrac32pV$(2点)
理想気体の状態方程式 $pV=nRT$ より
答(⑨) $\dfrac32nRT$(2点)
$U$ は温度 $T$ とモル数 $n$ だけで決まる。体積や圧力が変わっても、温度が同じなら $U$ は同じである。
問2 (2)
気体が吸収した熱量 $Q_{in}$ は、熱力学第1法則より、内部エネルギーの増加 $\Delta U$ と、気体が外部にする仕事 $p\Delta V$ の和。モル比熱は、1 mol あたり温度を 1 K 上げるのに必要な熱量なので、 $n\Delta T$ で割る。
$$C=\dfrac{Q_{in}}{n\Delta T}=\dfrac{p\Delta V}{n\Delta T}+\dfrac{\Delta U}{n\Delta T}$$
体積が変わらない($\Delta V=0$)とき、仕事の項が消えて $\dfrac{\Delta U}{n\Delta T}$ だけが残る。これが定積モル比熱 $C_v$ なので、⑪ はこの項で、⑩ は仕事の項になる。
答(⑩) $\dfrac{p\Delta V}{n\Delta T}$(2点)
答(⑪) $\dfrac{\Delta U}{n\Delta T}$(2点)
⑫ は、⑨ の変化 $\Delta U=\dfrac32nR\Delta T$ を ⑪ に入れる。
答(⑫) $\dfrac32R$(2点)
⑬ は、圧力 $p$ が一定のときの $C$。 $pV=nRT$ で $p$ が一定なら $p\Delta V=nR\Delta T$ なので、⑩ は $R$ になる。
$$C_p=R+\dfrac32R$$
答(⑬) $\dfrac52R$(2点)
$C_p=C_v+R$ はマイヤーの関係と呼ばれる。単原子分子の定圧変化では $Q_{in}:\Delta U:p\Delta V=5:3:2$($C_p:C_v:R=5:3:2$)になる。
問2 (3)
同じ温度上昇 $\Delta T$ で比べる。内部エネルギーは温度だけで決まるので、 $\Delta U$ は定積でも定圧でも同じ。定積では仕事がなく $Q_{in}=\Delta U$。定圧では、気体が膨張して外部へ仕事 $p\Delta V$ をするので $Q_{in}=\Delta U+p\Delta V$。定圧の方が、 $p\Delta V$ の分だけ多く熱量が必要になる(下の $p$–$V$ 図で、A→B と A→C は終点が同じ等温線の上にあるので $\Delta U$ は等しく、A→C だけ網かけの面積 $p\Delta V$ の仕事をする)。
答 同じ温度上昇で比べると、定圧では気体が膨張して外部に仕事をするので、内部エネルギーの増加分に加えて仕事の分の熱量も必要になるから。(5点)
要点は2つ。「同じ温度上昇なら $\Delta U$ は同じ」と「定圧では外部への仕事の分の熱量が余分に要る」。
問2 (4)
2原子分子は、2個の原子がつながっていて、重心の並進のほかに、回転の運動もする。
答(⑭) 回転(1点)
内部エネルギーに回転の運動エネルギーが加わるので、同じ温度上昇で増える内部エネルギーは単原子分子より大きく、 $C_v$ は大きくなる(常温では $C_v=\dfrac52R$)。 $C_p=C_v+R$ も同じだけ大きくなる($C_p=\dfrac72R$)。
答(⑮) 大きく(1点)
$C_p-C_v=R$ は、圧力一定のときの仕事 $p\Delta V=nR\Delta T$ だけから決まり、分子の種類に関係しない。
答(⑯) 等しく(2点)
$\dfrac{C_p}{C_v}=1+\dfrac{R}{C_v}$ で、 $C_v$ が大きいほど $\dfrac{R}{C_v}$ は小さい。単原子分子の $\dfrac53$ に対し、2原子分子は $\dfrac75$ になる。
答(⑰) 小さく(2点)
別解
問2 (2) ⑬(マイヤーの関係で)
定圧で加熱すると、 $Q_{in}=nC_p\Delta T$、 $\Delta U=nC_v\Delta T$、 $p\Delta V=nR\Delta T$。第1法則 $Q_{in}=\Delta U+p\Delta V$ に入れて $n\Delta T$ で割ると $C_p=C_v+R$。⑫ を入れて $C_p=\dfrac52R$。本解は問題文の $C=\boxed{\text{⑩}}+\boxed{\text{⑪}}$ の形に沿って ⑩ が $R$ になることを使う解き方で、式の中身は同じ。
問2 (3)(短く言い切る場合)
答 定圧では、内部エネルギーの増加に加えて、膨張して外部にする仕事の分の熱量も必要だから。
字数に余裕がほしいときは、この形に「同じ温度上昇で比べると」を足せば本解になる。
出題意図
問1 (1) 温度が高いほど速さ分布の山が右へずれて低く広がる、という関係が理解できているか
問1 (2) 壁が止まっている分子運動論の導出(力積→力→圧力)を、誘導に沿ってたどることができるか
問2 (1)(2) 内部エネルギーを分子の運動エネルギーの総和と捉え、 $U=\dfrac32nRT$ から定積モル比熱・定圧モル比熱へつなぐことができるか
問2 (3) $C_p$ が $C_v$ より大きい理由を、外部へする仕事に結びつけて言葉にできるか
問2 (4) 2原子分子で加わる回転の運動エネルギーから、 $C_v$・$C_p$・ $\dfrac{C_p}{C_v}$ の変化を答えられるか
講評
| 医学部医学科 | その他の学部 | |
|---|---|---|
| 難易度 | やや簡単 | |
| 目標得点 | 35点 | 30点 |
| 目標時間 | 15分 | 20分 |
壁が止まっている分子運動論と、$U=\dfrac32nRT$ からモル比熱までの導出は、白紙に再現できれば考える所がほとんどない、暗記で取り切れる大問。
流れは「力積→力→圧力→運動エネルギー→内部エネルギー」と、「$Q_{in}=\Delta U+p\Delta V$ を $n\Delta T$ で割る」の2本だけ。
壁が止まっているタイプ(ゴールは内部エネルギー)と、動くタイプ(ゴールはポアソンの式)の両方を導出できるようにしておきたい。
公式で済ませてよいのは、基本の法則から導けるようになってからで、どの学部も満点を取りに行きたい大問。
差がつく所・失点しやすい所
- 問1 (2):壁が止まっている分子運動論の導出(力積→回数→力→圧力)を、ゴールから逆算した流れで再現できるか。暗記で取り切れる所で、⑤ は ⑧ の土台にもなる。
- 問2 (2) ⑩⑪:「⑪ は $C_v$ の意味」というヒントから、体積一定で仕事の項が消える方を ⑪ と決められるか。入れかえると、⑪ が $C_v$ だという問題文の説明と合わなくなる。
- 問2 (3):70字以内の文章に、「内部エネルギーの増加に加えて」と「外部にする仕事の分の熱量」の2点を入れて書けるか。ここは言葉で答える所なので、大きく差がつくとすればここ。
2003年九州大学・物理の
講評とまとめ
3問の難易度と目標得点をまとめると、次のとおりです。
| 大問 | 難易度 | 医学部医学科 | その他の学部 |
|---|---|---|---|
| 第1問 | やや簡単 | 45点 | 40点 |
| 第2問 | 標準 | 40点 | 30点 |
| 第3問 | やや簡単 | 35点 | 30点 |
| 全体 | やや簡単 | 110点 | 95点 |
大問ごとの目標得点は、それぞれの大問を単体で解いたときの理想の点です。そのため、総合の目標点(医学部医学科で110点、その他の学部で95点)にはなりません。
全体としてはやや簡単な年で、第1問と第3問は典型の型で解ける問題でした。
この年の合否を分けたのは第2問で、山は問3 のコンデンサー2つの電気振動でした。
決め手は、電流が最大のときが振動の中心(0ではない)と気づき、島の電気量の保存を使えるかどうかです。
第1問は、斜面の上を重力加速度 $g\sin\theta$ の世界と見て、衝突は垂直な成分だけ $e$ 倍という型を当てはめれば、あとは等比数列と作図です。
第3問は、壁が動かないタイプの分子運動論の導出をなぞる問題で、暗記していれば本番で考える必要はほとんどありません。
解く流れ
第1問 → 第2問 → 第3問。
2003年九州大学・物理に
関するよくある質問
2003年の九州大学・物理について、よく聞かれる質問にお答えします。
- 2003年の九州大学・物理は難しかった?
-
やや簡単な年でした。
第1問・第3問はやや簡単、第2問だけ標準です。
第1問は斜面上の放物運動と縁とのくり返しの衝突、第2問は荷電粒子の運動・コンデンサー・電気振動、第3問は壁が動かない分子運動論とモル比熱です。
第2問は計算が少し面倒で、この年の合否を分けた大問でした。 - 2003年の九州大学・物理は何点取れば合格できる?
-
目標点は、医学部医学科で110点、その他の学部で95点です(125点満点)。
- 2003年の九州大学・物理はどこで差がつく?
-
この年の合否を分けたのは第2問で、年全体で差がついたのは次の3つでした。
- 第1問 問2 (1):縁の面が斜面に直角でなめらかなので、変わるのは $y$ 成分だけ( $-e$ 倍)、 $x$ 成分は $v_0$ のまま、と捉えられたか。
- 第2問 問3 (3):最小値を求めるとき、振動の中心を $0$ とおかず、(2) の値が中心で最初の状態が一方の端、と気づけたか。
- 第3問 問2 (3):70字以内の文章に、「内部エネルギーの増加に加えて」と「外部にする仕事の分の熱量」の2点を入れて書けたか。
- 2003年の九州大学・物理は何が出題された?
-
大問ごとの単元は、次のとおりです。
- 第1問:力学
- 第2問:電磁気
- 第3問:熱力学


