【解説・採点基準付き】2023年九州大学理系数学の解答・解説
2023年の九州大学・理系数学の、
解答・解説【完全版】です。
方針の立て方・考え方はもちろん
オリジナルの採点基準付き。
このページで過去問演習が完結するので
赤本などは一切不要です。
2023年九州大学理系数学
第1問 解答・解説
この記事の配点・採点基準は九州大学が公表しているものではなく、竜文会が独自に作成したものです。
第1問は複素数平面・複素数と方程式の問題です。
テーマは「相反方程式と、三角形の形状決定」。
問題


問題文をテキストで読む
以下の問いに答えよ。
(1) 4次方程式 $x^4-2x^3+3x^2-2x+1=0$ を解け。
(2) 複素数平面上の $\triangle\mathrm{ABC}$ の頂点を表す複素数をそれぞれ $\alpha,\beta,\gamma$ とする。
$$(\alpha-\beta)^4+(\beta-\gamma)^4+(\gamma-\alpha)^4=0$$
が成り立つとき、 $\triangle\mathrm{ABC}$ はどのような三角形になるか答えよ。
解答の方針
【(1)の方針】
係数が左右対称($1,-2,3,-2,1$)=相反方程式。 $x^2$ で割って $t=x+\dfrac1x$ とおく。
- $t$ の2次方程式 $(t-1)^2=0$ を解き、 $x+\dfrac1x=1$ から $x$ を求める。
【(2)の方針】
三角形の形状を問う複素数平面の問題は、$\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}$ の値を求めればよい(今までの問題演習で身につけた定石)。これに気づけるかがすべて。
- $\gamma-\alpha=z(\beta-\alpha)$ とおき、 $\alpha-\beta$、 $\beta-\gamma$、 $\gamma-\alpha$ を $\beta-\alpha$ と $z$ で表す。
- 両辺を $(\beta-\alpha)^4$ で割ると、 $z$ の方程式は (1) の方程式そのものになる。
- $z=\cos\left(\pm\dfrac{\pi}{3}\right)+i\sin\left(\pm\dfrac{\pi}{3}\right)$ から、2辺の長さの比と間の角を読む。
解答


解答をテキストで読む
(1) 配点 20点
$x=0$ は解でないので、両辺を $x^2$ で割ると
$$x^2+\frac{1}{x^2}-2\left(x+\frac1x\right)+3=0$$
$t=x+\dfrac1x$ とおくと $x^2+\dfrac{1}{x^2}=t^2-2$ なので、 $t^2-2t+1=0$、 $(t-1)^2=0$、 $t=1$。
$x+\dfrac1x=1$ より $x^2-x+1=0$。
答 $x=\dfrac{1\pm\sqrt3\,i}{2}$(それぞれ2重解。左辺 $=(x^2-x+1)^2$)
(2) 配点 30点
三角形なので $\alpha,\beta,\gamma$ は異なる。 $z=\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}$ とおくと $\gamma-\alpha=z(\beta-\alpha)$ で
$$\alpha-\beta=-(\beta-\alpha),\qquad\beta-\gamma=(\beta-\alpha)-(\gamma-\alpha)=(1-z)(\beta-\alpha)$$
与式に代入し、両辺を $(\beta-\alpha)^4$($\neq0$)で割ると
$$1+(1-z)^4+z^4=0\iff2z^4-4z^3+6z^2-4z+2=0\iff z^4-2z^3+3z^2-2z+1=0$$
これは (1) の方程式なので
$$\frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}=z=\frac{1\pm\sqrt3\,i}{2}=\cos\left(\pm\frac{\pi}{3}\right)+i\sin\left(\pm\frac{\pi}{3}\right)$$
したがって $\mathrm{AC}=\mathrm{AB}$、 $\angle\mathrm{BAC}=\dfrac{\pi}{3}$。
答 正三角形
出題意図
(1) 相反方程式という基本の解法を身につけているか(チャートの基本例題レベル)
(2) 3つの文字を含む式を、比をとって1つの文字の方程式に直せるか。複素数平面というより、文字を減らして既知の形に持ち込む「式の扱い」の力が問われている。
講評
| 医学部医学科 | その他の学部 | |
|---|---|---|
| 難易度 | やや難 | |
| 目標得点 | 50点 | 50点 |
| 目標時間 | 25分 | 30分 |
(1) の相反方程式が解けないなら合格は厳しい。
この問題の正体は複素数ではなく「式の扱い」。
(1) の形に寄せる・文字を減らす、という演習量がそのまま点数に出る。
2023年のセットで一番完答が狙える問題。
制限時間に関わらず正確に解く。
全問を見て「今年は1題・2題勝負だ」と判断できると落ち着いて取り組める。
差がつく所・失点しやすい所
- $\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}$ を求めればよいという発想:三角形の形状を問う複素数平面の問題だから、この比の値を出せばよい、と行き着けるか。ここで大きく差がつく。気づかずに3つの複素数のまま展開すると、式が膨らんで止まる。
2023年九州大学理系数学
第2問 解答・解説
第2問は数列・極限の問題です。
テーマは「絶対値を含む漸化式の収束・発散」。
問題


問題文をテキストで読む
$\alpha$ を実数とする。数列 $\{a_n\}$ が
$$a_1=\alpha,\quad a_{n+1}=|a_n-1|+a_n-1\quad(n=1,2,3,\cdots\cdots)$$
で定められるとき、以下の問いに答えよ。
(1) $\alpha\leqq1$ のとき、数列 $\{a_n\}$ の収束、発散を調べよ。
(2) $\alpha>2$ のとき、数列 $\{a_n\}$ の収束、発散を調べよ。
(3) $1<\alpha<\dfrac32$ のとき、数列 $\{a_n\}$ の収束、発散を調べよ。
(4) $\dfrac32\leqq\alpha<2$ のとき、数列 $\{a_n\}$ の収束、発散を調べよ。
解答の方針
絶対値を外すと
$$a_{n+1}=\begin{cases}0&(a_n\leqq1)\\2a_n-2&(a_n>1)\end{cases}$$
一度でも1以下になれば、次から0がずっと続く。 $a_n>1$ の間は $a_{n+1}-2=2(a_n-2)$ で、2からのずれが2倍ずつ広がる。
【(1)の方針】
$\alpha=-100$ などで計算すると $a_2=0$ になり、以降0が続く
- $a_2=0$ を出し、帰納法で $n\geqq2$ のとき $a_n=0$。
【(2)の方針】
$\alpha=100$ などで計算すると項がどんどん大きくなる。$a_n>2$ がずっと続くので、常に $a_{n+1}=2a_n-2$ が使われる。
- 帰納法で $a_n>2$ を示し、 $a_n-2=2^{n-1}(\alpha-2)$ から発散。
【(3)の方針】
第2項を求めると $a_2=2\alpha-2<1$。(1) と同じ状況になる。
【(4)の方針】
$\alpha<2$ なので2からのずれ(負)が2倍ずつ広がり、項は少しずつ小さくなる → いつか1以下になって (1) と同じ。「いつか1以下になる」は「何番目で」と言えないので直接は示しにくい。逆に「ずっと1より大きい」と仮定すると、項が $-\infty$ に向かって矛盾する(背理法)
- 「すべての $n$ で $a_n>1$」と仮定すると $a_n-2=2^{n-1}(\alpha-2)\to-\infty$ となり矛盾。
解答


解答をテキストで読む
絶対値を外すと、 $a_n\leqq1$ のとき $a_{n+1}=0$、 $a_n>1$ のとき $a_{n+1}=2a_n-2$。…①
(1) 配点 10点
$\alpha\leqq1$ より①から $a_2=0$。 $a_k=0$($k\geqq2$)なら $a_k\leqq1$ なので $a_{k+1}=0$。帰納法により $n\geqq2$ で $a_n=0$。
答 0に収束する
(2) 配点 12点
$a_n>2$ をすべての $n$ で示す。 $a_1=\alpha>2$。 $a_k>2$ なら①より $a_{k+1}=2a_k-2>2$。よって成り立つ。
したがって常に $a_{n+1}=2a_n-2$、すなわち $a_{n+1}-2=2(a_n-2)$ で
$$a_n-2=2^{n-1}(\alpha-2)$$
$\alpha-2>0$ より $a_n\to\infty$。
答 正の無限大に発散する
(3) 配点 10点
$a_1=\alpha>1$ より $a_2=2\alpha-2$。 $1<\alpha<\dfrac32$ より $0<a_2<1$。よって (1) と同様に $a_3=0$、以降 $n\geqq3$ で $a_n=0$。
答 0に収束する
(4) 配点 18点
すべての $n$ で $a_n>1$ であると仮定する。すると①より常に $a_{n+1}=2a_n-2$ で、(2) と同様に
$$a_n-2=2^{n-1}(\alpha-2)$$
$\alpha-2<0$ なので $n\to\infty$ で $a_n\to-\infty$ となり、 $a_n>1$ に反する。
よって $a_N\leqq1$ となる $N$ が存在し、(1) と同様に $n\geqq N+1$ で $a_n=0$。
($\alpha\geqq\dfrac32$ のときも、1以下になる直前までは $a_n=2+2^{n-1}(\alpha-2)$ で減少していく)
答 0に収束する
出題意図
見たことのない漸化式を、具体的な値で実験して数列の動きをつかみ、それを論証として書けるか
問われている内容(絶対値を外す・帰納法・2項間漸化式)は基本だが、自分で方針を見つけて言語化する力が試されている
講評
| 医学部医学科 | その他の学部 | |
|---|---|---|
| 難易度 | やや難 | |
| 目標得点 | 35点 | 20点 |
| 目標時間 | 30分 | 35分 |
問われていること自体は難しくない。
だが見慣れない問題と論証への不慣れのせいで、九大受験生にとってやや難の問題になった。
この手の問題で差をつけるには、1問でも多くの初見問題に取り組むしかない。
見たことがない漸化式でも、具体的な値を代入して実験すれば方針は見える。
(1)〜(3) を取り、(4) は方針だけでも書いて部分点を拾う。
差がつく所・失点しやすい所
- 実験できるか:問題を見て手が止まる受験生が多い。 $\alpha=-100$、 $100$ などを代入して項を並べれば、何が起きるかはすぐ見える。
- (4) の論証:方針は見えても、「いつか1以下になる」をそのまま答案にするのは難しい。「ずっと1より大きい」と仮定して矛盾を出す形に切りかえられるかで大きく差がつく。書けなくても方針を書けば部分点は取れる。
2023年九州大学理系数学
第3問 解答・解説
第3問は平面ベクトル・整数の問題です。
テーマは「$r\vec m+s\vec n$ ですべての格子点を表せる条件」。
問題


問題文をテキストで読む
点Oを原点とする座標平面上の $\vec0$ でない2つのベクトル
$$\vec m=(a,c),\quad\vec n=(b,d)$$
に対して、 $D=ad-bc$ とおく。座標平面上のベクトル $\vec q$ に対して、次の条件を考える。
条件Ⅰ $r\vec m+s\vec n=\vec q$ を満たす実数 $r,s$ が存在する。
条件Ⅱ $r\vec m+s\vec n=\vec q$ を満たす整数 $r,s$ が存在する。
以下の問いに答えよ。
(1) 条件Ⅰがすべての $\vec q$ に対して成り立つとする。 $D\neq0$ であることを示せ。
以下、 $D\neq0$ であるとする。
(2) 座標平面上のベクトル $\vec v,\vec w$ で
$$\vec m\cdot\vec v=\vec n\cdot\vec w=1,\quad\vec m\cdot\vec w=\vec n\cdot\vec v=0$$
を満たすものを求めよ。
(3) さらに $a,b,c,d$ が整数であるとし、 $x$ 成分と $y$ 成分がともに整数であるすべてのベクトル $\vec q$ に対して条件Ⅱが成り立つとする。 $D$ のとりうる値をすべて求めよ。
解答の方針
【(1)の方針】
条件の意味を言葉にすると「$\vec m,\vec n$ を何倍かして足せば、平面のどのベクトルでも作れる」。そして $D=0$ は $\vec m$ と $\vec n$ が平行であることの式。平行な2本では一直線上のベクトルしか作れないので、矛盾するはず。結論が「$\neq$」の形なので、$D=0$ と仮定して矛盾を出す(背理法)。
- $r\vec m+s\vec n=\vec q$ を成分で書き、$r$ を消すと $Ds=-cq_1+aq_2$、$s$ を消すと $Dr=dq_1-bq_2$。
- $D=0$ なら、どんな $\vec q$ でも右辺が0。 $\vec q=(1,0),(0,1)$ を入れると $a=b=c=d=0$ となり、 $\vec m\neq\vec0$ に反する。
【(2)の方針】
$\vec n\cdot\vec v=0$ は $\vec v$ が $\vec n=(b,d)$ に垂直ということ。 $\vec n$ に垂直な向きは $(d,-b)$ なので、$\vec v=k(d,-b)$ と1文字で置ける。残りの条件 $\vec m\cdot\vec v=1$ で $k$ が決まる。
- $\vec v=k(d,-b)$ とおき、 $\vec m\cdot\vec v=k(ad-bc)=kD=1$ から $k=\dfrac1D$。
- $\vec w$ は $\vec m=(a,c)$ に垂直なので $\vec w=l(-c,a)$ とおき、 $\vec n\cdot\vec w=lD=1$。
【(3)の方針】
(2) の $\vec v$ は「$\vec m$ との内積が1、$\vec n$ との内積が0」。だから $\vec q=r\vec m+s\vec n$ と $\vec v$ の内積をとると $r$ だけが残る($\vec w$ なら $s$ だけ)。これが (2) の誘導の意味。
- $r=\vec q\cdot\vec v$、 $s=\vec q\cdot\vec w$ と、$r,s$ を $\vec q$ の式で表す。
- 「すべての整数ベクトル $\vec q$ で $r,s$ が整数」から、まず一番簡単な $\vec q=(1,0),(0,1)$ を入れて必要条件を出す。 $\dfrac aD,\ \dfrac bD,\ \dfrac cD,\ \dfrac dD$ がすべて整数になる。
- この4つで $\dfrac aD\cdot\dfrac dD-\dfrac bD\cdot\dfrac cD=\dfrac1D$ を作ると、$\dfrac1D$ も整数。 $D$ も整数なので $D=\pm1$。
- 逆に $D=\pm1$ なら $\vec v,\vec w$ の成分が整数になり、条件をみたす(十分性)。
- (図で見ると)$|D|$ は $\vec m,\vec n$ が作る平行四辺形の面積。この平行四辺形をしきつめたときに、すべての格子点をちょうど通るのは面積が1のときだけ
解答


解答をテキストで読む
(1) 配点 15点
$\vec q=(q_1,q_2)$ に対して、 $r\vec m+s\vec n=\vec q$ は $ar+bs=q_1$、 $cr+ds=q_2$。これより
$$Dr=dq_1-bq_2,\qquad Ds=-cq_1+aq_2$$
$D=0$ と仮定する。条件Ⅰがすべての $\vec q$ で成り立つので、すべての $\vec q$ で $dq_1-bq_2=0$、 $-cq_1+aq_2=0$。
$\vec q=(1,0)$ とすると $d=0$、 $c=0$。 $\vec q=(0,1)$ とすると $b=0$、 $a=0$。すると $\vec m=\vec0$ となり仮定に反する。よって $D\neq0$。
(2) 配点 15点
$\vec n\cdot\vec v=0$ より $\vec v$ は $\vec n=(b,d)$ に垂直なので、 $\vec v=k(d,\ -b)$($k$ は実数)とおける。 $\vec m\cdot\vec v=k(ad-bc)=kD=1$ より $k=\dfrac1D$。
同様に $\vec m\cdot\vec w=0$ より $\vec w=l(-c,\ a)$ とおけて、 $\vec n\cdot\vec w=l(ad-bc)=lD=1$ より $l=\dfrac1D$。
答 $\vec v=\dfrac1D(d,\ -b)$、 $\vec w=\dfrac1D(-c,\ a)$
(3) 配点 20点
$r\vec m+s\vec n=\vec q$ の両辺と $\vec v$、 $\vec w$ の内積をとると、(2) より
$$r=\vec q\cdot\vec v,\qquad s=\vec q\cdot\vec w$$
すなわち $r,s$ は $\vec q$ からただ1通りに決まる。
条件Ⅱがすべての整数成分の $\vec q$ で成り立つので、 $\vec q=(1,0)$ のとき $r=\dfrac dD$、 $s=-\dfrac cD$ が整数、 $\vec q=(0,1)$ のとき $r=-\dfrac bD$、 $s=\dfrac aD$ が整数。よって
$$\frac aD\cdot\frac dD-\left(-\frac bD\right)\left(-\frac cD\right)=\frac{ad-bc}{D^2}=\frac1D$$
も整数。 $D$ は0でない整数なので $D=\pm1$。
逆に $D=\pm1$ のとき、 $\vec v,\vec w$ の成分は整数なので、整数成分の $\vec q$ に対して $r=\vec q\cdot\vec v$、 $s=\vec q\cdot\vec w$ は整数。 $D\neq0$ より $\vec m,\vec n$ は平行でなく $\vec q=r’\vec m+s’\vec n$ と書けて、内積をとると $r’=r$、 $s’=s$ なので条件Ⅱが成り立つ。
答 $D=1,\ -1$
出題意図
(1) 「$D\neq0$」という否定の形の結論は背理法で示す、という論証の基本を使えるか
(2) 内積の条件を連立方程式にして解く計算力
(3) 「すべての $\vec q$ で成り立つ」という条件から、特別な $\vec q$ を代入して必要条件を引き出し、十分性を確かめるという必要十分の論証力。文字が多い中で冷静に処理できるかが問われている。
講評
| 医学部医学科 | その他の学部 | |
|---|---|---|
| 難易度 | 難 | |
| 目標得点 | 20点 | 10点 |
| 目標時間 | 35分 | 40分 |
2023年のセットで一番の難問。
ほとんどの受験生が0点で、0点でも合否には全く関係ない。
それでも (1) が難しいからといって (2) を見ずに捨てるのはもったいない。
取れる問題を貪欲に拾う姿勢が合否を分ける。
(1) で止まっても、(2) は必ず解く。
(2) は垂直の条件で1文字に置けばすぐ終わる。
(3) は飛ばしてよい。
差がつく所・失点しやすい所
- (1) で背理法に気づけるか:直接示そうとすると全く別の方向に走る。否定の形の結論は背理法・対偶を疑う。
- (2) で文字の多さに混乱する:成分を $(x,y)$ と置いて連立すると文字が増えて混乱する。「$\vec n$ に垂直」から向きを決めて1文字で置けば、計算は1行で終わる。
- (3) の数値代入:「すべての $\vec q$」と言われたら、一番簡単な $\vec q$ を入れて必要条件を出す。この発想が出ないと手が止まる。ここまで書ければ部分点は取れる。
2023年九州大学理系数学
第4問 解答・解説
第4問は微分法(数学Ⅲ)・複素数の問題です。
テーマは「加法定理をみたす関数の決定(長文型)」。
問題


問題文をテキストで読む
以下の文章を読んで後の問いに答えよ。
三角関数 $\cos x,\sin x$ については加法定理が成立するが、逆に加法定理を満たす関数はどのようなものがあるだろうか。実数全体を定義域とする実数値関数 $f(x),g(x)$ が以下の条件を満たすとする。
(A) すべての $x,y$ について $f(x+y)=f(x)f(y)-g(x)g(y)$
(B) すべての $x,y$ について $g(x+y)=f(x)g(y)+g(x)f(y)$
(C) $f(0)\neq0$
(D) $f(x),g(x)$ は $x=0$ で微分可能で $f'(0)=0$、 $g'(0)=1$
条件(A)、(B)、(C)から $f(0)=1$、 $g(0)=0$ がわかる。① 以上のことから $f(x),g(x)$ はすべての $x$ の値で微分可能で、 $f'(x)=-g(x)$、 $g'(x)=f(x)$ が成立することが示される。② 上のことから $\{f(x)+ig(x)\}(\cos x-i\sin x)=1$ であることが、実部と虚部を調べることによりわかる。③ ただし $i$ は虚数単位である。よって条件(A)、(B)、(C)、(D)を満たす関数は三角関数 $f(x)=\cos x$、 $g(x)=\sin x$ であることが示される。
さらに、 $a,b$ を実数で $b\neq0$ とする。このとき条件(D)をより一般的な
(D)′ $f(x),g(x)$ は $x=0$ で微分可能で $f'(0)=a$、 $g'(0)=b$
におきかえて、条件(A)、(B)、(C)、(D)′を満たす $f(x),g(x)$ はどのような関数になるか考えてみる。この場合でも、条件(A)、(B)、(C)から $f(0)=1$、 $g(0)=0$ が上と同様にわかる。ここで
$$p(x)=e^{-\frac ab x}f\left(\frac xb\right),\quad q(x)=e^{-\frac ab x}g\left(\frac xb\right)$$
とおくと、条件(A)、(B)、(C)、(D)において、 $f(x)$ を $p(x)$ に、 $g(x)$ を $q(x)$ におきかえた条件が満たされる。④ すると前半の議論により、 $p(x),q(x)$ がまず求まり、このことを用いると $f(x)=$[ア]、 $g(x)=$[イ]が得られる。
(1) 下線部①について、 $f(0)=1$、 $g(0)=0$ となることを示せ。
(2) 下線部②について、 $f(x)$ がすべての $x$ の値で微分可能な関数であり、 $f'(x)=-g(x)$ となることを示せ。
(3) 下線部③について、下線部①、下線部②の事実を用いることにより、 $\{f(x)+ig(x)\}(\cos x-i\sin x)=1$ となることを示せ。
(4) 下線部④について、条件(B)、(D)において、 $f(x)$ を $p(x)$ に、 $g(x)$ を $q(x)$ におきかえた条件が満たされることを示せ。つまり $p(x)$ と $q(x)$ が、
(B) すべての $x,y$ について $q(x+y)=p(x)q(y)+q(x)p(y)$
(D) $p(x),q(x)$ は $x=0$ で微分可能で $p'(0)=0$、 $q'(0)=1$
を満たすことを示せ。また空欄[ア]、[イ]に入る関数を求めよ。
解答の方針
長い文章は、先に話の筋を1行でつかむ。「加法定理と $x=0$ での微分係数だけで、$f,g$ は $\cos x,\sin x$ に決まってしまう。さらに一般の場合も、$p,q$ に置きかえれば同じ話に持ち込める」。下線部①〜④がその途中の段階で、(1)〜(4) はそれぞれの段階を1つずつ証明させているだけ。文章全体を理解しきる必要はない。
【(1)の方針】
「すべての $x,y$ で成り立つ式」は、まず一番簡単な $x=y=0$ を入れる
- (B) から $g(0)\{2f(0)-1\}=0$。$g(0)=0$ か $f(0)=\dfrac12$。
- $f(0)=\dfrac12$ だと (A) から $g(0)^2<0$ となり、実数値関数であることに反する。
【(2)の方針】
分かっているのは $x=0$ での微分係数だけ。加法定理 (A) を使うと、$x$ の近くでの $f$ の変化を「$0$ の近くでの $f,g$ の変化」に書きかえられる。これで一般の $x$ での微分を、$x=0$ の微分係数に持ち込む。
- 導関数の定義の分子 $f(x+h)-f(x)$ に (A) を使い、$f(0)=1$、$g(0)=0$ を差し引きして $\dfrac{f(h)-f(0)}{h}$、$\dfrac{g(h)-g(0)}{h}$ の形を作る。
- $h\to0$ で $f'(0)=0$、$g'(0)=1$ を代入する。
【(3)の方針】
$f+ig$ が $\cos x+i\sin x$ に等しいことを示したい。それを「$\cos x-i\sin x$ をかけると1」という形にしたのが③。「ある式がずっと1」を示すには、微分して0(定数)+ $x=0$ で1。
- 左辺を展開して、実部 $P(x)$ と虚部 $Q(x)$ に分ける。
- ②($f’=-g$、$g’=f$)を使って $P’=Q’=0$。$x=0$ で $P=1$、$Q=0$。
【(4)の方針】
$p,q$ の作り方の意味:$e^{-\frac ab x}$ をかけて指数的な増え方を打ち消し、$\dfrac xb$ で回る速さを1にそろえる。こうすると $p'(0)=0$、$q'(0)=1$ という前半と同じ条件になる。
- (B):定義を代入し、$e^{-\frac ab(x+y)}=e^{-\frac ab x}\cdot e^{-\frac ab y}$ と $f,g$ の (B) で示す。
- (D):$p,q$ は $x=0$ で微分できることしか分かっていないので、定義に戻って $\dfrac{p(h)-p(0)}{h}$ を計算する。$f(0)=1$ を使って「指数の部分の変化」と「$f$ の部分の変化」に分ける(積の微分の公式を導くときと同じ形)。
- [ア][イ]:前半の結論で $p(x)=\cos x$、$q(x)=\sin x$。$p$ の定義を $f$ について解き、$x$ を $bx$ に置きかえる。(4) の証明が書けなくても、この計算だけで答えは出せる
解答


解答をテキストで読む
(1) 配点 10点
(A)、(B) で $x=y=0$ とすると
$$f(0)=f(0)^2-g(0)^2,\qquad g(0)=2f(0)g(0)$$
第2式より $g(0)\{2f(0)-1\}=0$。 $f(0)=\dfrac12$ とすると第1式から $g(0)^2=-\dfrac14$ となり、 $g(0)$ が実数であることに反する。よって $g(0)=0$。
このとき第1式は $f(0)=f(0)^2$ で、(C) より $f(0)\neq0$ なので $f(0)=1$。
(2) 配点 10点
(A) で $y=h$ とし、 $f(0)=1$、 $g(0)=0$ を使うと
$$\frac{f(x+h)-f(x)}{h}=f(x)\cdot\frac{f(h)-f(0)}{h}-g(x)\cdot\frac{g(h)-g(0)}{h}$$
(D) より $h\to0$ で右辺は $f(x)f'(0)-g(x)g'(0)=-g(x)$ に収束する。よって $f(x)$ はすべての $x$ で微分可能で $f'(x)=-g(x)$。
(3) 配点 12点
$$\{f(x)+ig(x)\}(\cos x-i\sin x)=P(x)+iQ(x)$$
$$P(x)=f(x)\cos x+g(x)\sin x,\qquad Q(x)=g(x)\cos x-f(x)\sin x$$
②($f’=-g$、 $g’=f$)より
$$P'(x)=-g\cos x-f\sin x+f\sin x+g\cos x=0,\qquad Q'(x)=f\cos x-g\sin x+g\sin x-f\cos x=0$$
よって $P,Q$ は定数で、①より $P(0)=f(0)=1$、 $Q(0)=g(0)=0$。したがって $P(x)+iQ(x)=1$。
(4) 配点 18点
(B) $f,g$ についての (B) を使うと
$$q(x+y)=e^{-\frac ab x}e^{-\frac ab y}\left\{f\left(\frac xb\right)g\left(\frac yb\right)+g\left(\frac xb\right)f\left(\frac yb\right)\right\}=p(x)q(y)+q(x)p(y)$$
(D) $p(0)=f(0)=1$ なので
$$\frac{p(h)-p(0)}{h}=e^{-\frac ab h}\cdot\frac{f\left(\frac hb\right)-f(0)}{h}+f(0)\cdot\frac{e^{-\frac ab h}-1}{h}$$
$h\to0$ で、第1項は $1\cdot\dfrac1b f'(0)=\dfrac ab$、第2項は $1\cdot\left(-\dfrac ab\right)$ に収束する($e^{-\frac ab x}$ の $x=0$ での微分係数)。よって $p(x)$ は $x=0$ で微分可能で $p'(0)=0$。
同様に $q(0)=g(0)=0$ より
$$\frac{q(h)-q(0)}{h}=e^{-\frac ab h}\cdot\frac{g\left(\frac hb\right)-g(0)}{h}+g(0)\cdot\frac{e^{-\frac ab h}-1}{h}\to\frac1b g'(0)+0=1$$
よって $q'(0)=1$。
前半の議論から $p(x)=\cos x$、 $q(x)=\sin x$。 $e^{-\frac ab x}f\left(\dfrac xb\right)=\cos x$ で $x$ を $bx$ におきかえると $f(x)=e^{ax}\cos bx$。 $g$ も同様。
答 [ア]$e^{ax}\cos bx$、[イ]$e^{ax}\sin bx$
出題意図
長い文章の中から、各小問で何を示せばよいかを読み取れるか。文章全体を理解しきる必要はなく、問われている部分だけを処理する読解力。
中身は導関数の定義((2)・(4))と微分して0なら定数((3))という微積分の基本。定義に戻って計算できるかが問われている。
講評
| 医学部医学科 | その他の学部 | |
|---|---|---|
| 難易度 | やや難 | |
| 目標得点 | 40点 | 30点 |
| 目標時間 | 35分 | 45分 |
超新傾向だが、中身は微分の定義と計算だけ。
「ただの計算問題だから時間をかければ解ける」と本番で判断できたかが明暗を分けた。
長文に圧倒されず、(1) から順に「この小問で示すこと」だけを処理する。
(4) の証明が書ききれなくても[ア][イ]の答えは出す。
差がつく所・失点しやすい所
- 長文で手が止まる:最初に問われていることだけ拾う。(1) は代入するだけの連立方程式。
- (3) で「微分する」発想:②の事実を使えと言われているので、微分して定数を示す。ここが医学科の合否の分かれ目。
- (4) の計算量:解答用紙に入りきるか心配になる量。書けなくても[ア][イ]の答えだけは出す。
2023年九州大学理系数学
第5問 解答・解説
第5問は微分法・積分(数学Ⅲ)・媒介変数表示の問題です。
テーマは「媒介変数表示の曲線の縦の接線と面積」。
問題


問題文をテキストで読む
$xy$ 平面上の曲線 $C$ を、媒介変数 $t$ を用いて次のように定める。
$$x=t+2\sin^2t,\quad y=t+\sin t\quad(0<t<\pi)$$
以下の問いに答えよ。
(1) 曲線 $C$ に接する直線のうち $y$ 軸と平行なものがいくつあるか求めよ。
(2) 曲線 $C$ のうち $y\leqq x$ の領域にある部分と直線 $y=x$ で囲まれた図形の面積を求めよ。
解答の方針
【(1)の方針】
$y$ 軸に平行な接線 ⟺ $\dfrac{dx}{dt}=0$ かつ $\dfrac{dy}{dt}\neq0$(傾き $\dfrac{dy}{dx}$ が定義できないので、分母が0になる点として捉える)
- $\dfrac{dx}{dt}=1+2\sin2t=0$ を $0<t<\pi$ で解く。
- 得られた接線が同じ直線でないこと($x$ 座標が異なること)を確認する。
【(2)の方針】
まず図をかく。曲線 $C$ は $t$ が増えると上へ進み続ける($\dfrac{dy}{dt}=1+\cos t>0$)が、左右には (1) で求めた2か所で折り返す。だから縦に切ると曲線と2回以上交わる所があり、横に切ると曲線とちょうど1回だけ交わる。横に切れば、切り口は「直線 $y=x$ から曲線まで」の1本の線分で、その長さは $x-y$。これを $y$ で積分する。


- 囲まれた図形の範囲を出す:$y\leqq x\iff\sin t\geqq\dfrac12\iff\dfrac{\pi}{6}\leqq t\leqq\dfrac{5\pi}{6}$。両端が $y=x$ との交点。
- 横に切った線分の長さ $x-y=2\sin^2t-\sin t$ を、$dy=(1+\cos t)\,dt$ で $t$ の積分に直す。
- 展開すると、$\sin^2t$(半角の公式)と、$\sin^2t\cos t$・$\sin t\cos t$(区間の両端で $\sin t$ が等しいので0)に分かれる。
解答


解答をテキストで読む
(1) 配点 20点
$$\frac{dx}{dt}=1+4\sin t\cos t=1+2\sin2t,\qquad\frac{dy}{dt}=1+\cos t>0\quad(0<t<\pi)$$
$\dfrac{dy}{dt}\neq0$ なので、接線が $y$ 軸に平行になるのは $\dfrac{dx}{dt}=0$ のとき。
$\sin2t=-\dfrac12$、 $0<2t<2\pi$ より $2t=\dfrac{7\pi}{6},\ \dfrac{11\pi}{6}$、 $t=\dfrac{7\pi}{12},\ \dfrac{11\pi}{12}$。
$2\sin^2t=1-\cos2t$ より、接点の $x$ 座標は
$$x\left(\tfrac{7\pi}{12}\right)=\frac{7\pi}{12}+1+\frac{\sqrt3}{2},\qquad x\left(\tfrac{11\pi}{12}\right)=\frac{11\pi}{12}+1-\frac{\sqrt3}{2}$$
差は $\sqrt3-\dfrac{\pi}{3}>0$ で異なるので、2本の接線は別の直線。
答 2本
(2) 配点 30点
$y\leqq x\iff\sin t\leqq2\sin^2t\iff\sin t(2\sin t-1)\geqq0$。 $\sin t>0$ なので $\sin t\geqq\dfrac12$、すなわち $\dfrac{\pi}{6}\leqq t\leqq\dfrac{5\pi}{6}$。 $t=\dfrac{\pi}{6},\dfrac{5\pi}{6}$ が $y=x$ との交点。
$y$ は $t$ について増加するので、この範囲で各 $y$ に対して曲線上の点がただ1つ決まり、囲まれた図形は直線 $x=y$ と曲線の間($y\leqq x$ 側)にある。 $y$ 方向に積分して
$$S=\int(x-y)\,dy=\int_{\frac{\pi}{6}}^{\frac{5\pi}{6}}(2\sin^2t-\sin t)(1+\cos t)\,dt$$
被積分関数を $2\sin^2t+2\sin^2t\cos t-\sin t-\sin t\cos t$ と展開する。
$$\int_{\frac{\pi}{6}}^{\frac{5\pi}{6}}2\sin^2t\,dt=\Big[t-\frac{\sin2t}{2}\Big]_{\frac{\pi}{6}}^{\frac{5\pi}{6}}=\frac{2\pi}{3}+\frac{\sqrt3}{2},\qquad\int_{\frac{\pi}{6}}^{\frac{5\pi}{6}}\sin t\,dt=\sqrt3$$
$\displaystyle\int2\sin^2t\cos t\,dt=\dfrac23\sin^3t$、 $\displaystyle\int\sin t\cos t\,dt=\dfrac12\sin^2t$ は、 $\sin\dfrac{\pi}{6}=\sin\dfrac{5\pi}{6}$ より区間全体で0。
答 $\dfrac{2\pi}{3}-\dfrac{\sqrt3}{2}$
出題意図
(1) 媒介変数表示の曲線の接線($y$ 軸に平行=$\dfrac{dx}{dt}=0$)という基本
(2) 媒介変数表示の曲線で囲まれた面積という難関大学における典型問題。どちらの方向に積分すればよいかを判断し、置換積分を計算しきる力。
講評
| 医学部医学科 | その他の学部 | |
|---|---|---|
| 難易度 | やや難 | |
| 目標得点 | 50点 | 40点 |
| 目標時間 | 30分 | 40分 |
第1問と並んで合否を決めた問題。
数Ⅲの積分は2022年から一気に難しくなった。
九大の積分は他の単元に比べれば取りやすい。
数学が苦手な人ほど積分の計算練習を最優先に。
(1) を確実に取る。
(2) は交点を出して図を描き、 $y$ 方向に積分すると決めてから計算に入る。
差がつく所・失点しやすい所
- (2) の積分の方向:$x$ 方向で積分しようとすると、 $x$ が単調でないため区間を分けることになり大きく崩れる。 $y$ 方向にすれば1本の式で済む。
- (2) の計算:置換したあとの積分を半角の公式・$\sin^3t$ の積分で処理する。計算ミスが出やすいので途中の式を明確に書いて減点を防ぐ。
- (1) の確認:答えの個数だけでなく、同じ接線でないことの確認まで書けるか
2023年九州大学・理系数学の
講評とまとめ
5問の難易度と目標得点をまとめると、次のとおりです。
| 大問 | 難易度 | 医学部医学科 | その他の学部 |
|---|---|---|---|
| 第1問 | やや難 | 50点 | 50点 |
| 第2問 | やや難 | 35点 | 20点 |
| 第3問 | 難 | 20点 | 10点 |
| 第4問 | やや難 | 40点 | 30点 |
| 第5問 | やや難 | 50点 | 40点 |
この年は、5問すべてが解けることは現実的にありえません。そのため、大問ごとの目標得点を足しても、総合の目標点(医学部医学科で160点、その他の学部で100点)にはなりません。解ける問題を見極めて、そこに時間をかけましょう。
2023年は、全受験生が苦戦するかなり難しい年となりました。
大問を1つも完答できない受験生も少なくないと思います。
このような年度に対応するために大事なのは、全範囲を満遍なく勉強すること。
つまり、苦手意識を作らないことです。
また、「九大はこのくらいの問題が解ければいい」と勝手に限界を決めずに、時間の許す限りどんどん難しい問題に取り組んでいく姿勢が大事です。
解く流れ
最初に全問に目を通して「今年は1題・2題勝負だ」と判断する → 第1問 → 第5問 → 第4問(1)〜(3)と[ア][イ] → 第2問(1)〜(3) → 第3問(2)
2023年九州大学・理系数学に
関するよくある質問
2023年の九州大学・理系数学について、よく聞かれる質問にお答えします。
- 2023年の九州大学・理系数学は難しかった?
-
かなり難しい年でした。
史上最高クラスだった2022年をさらに上回る難化で、「簡単になった」と言う受験生が1人もいなかった年です。
5問すべてが解けることは現実的にありえないので、解ける問題を見極めて取り切ることが合格の条件でした。 - 2023年の九州大学・理系数学は何点取れば合格できる?
-
目標点は、医学部医学科で160点、その他の学部で100点です(250点満点)。
数学が苦手な人でも、医学部医学科で120点、薬学部臨床薬学科で60点、その他の学部で50点は確保しましょう。 - 2023年の九州大学・理系数学はどこで差がつく?
-
特に差がついたのは、次の3つです。
- 第1問(2):三角形の形状を問う問題では $\dfrac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}$ を求めればよい、と気づけたか。気づかずに3つの複素数のまま展開すると、式が膨らんで止まります。
- 第5問(2):図をかいて、横に切る($y$ 方向に積分する)と判断できたか。第1問と並んで合否を決めた問題です。
- 第4問(3):下線部②の事実を使って微分し、定数であることを示せたか。医学科の合否の分かれ目になりました。
- 2023年の九州大学・理系数学は何が出題された?
-
大問ごとの単元は、次のとおりです。
- 第1問:複素数平面・複素数と方程式
- 第2問:数列・極限
- 第3問:平面ベクトル・整数
- 第4問:微分法(数学Ⅲ)・複素数
- 第5問:微分法・積分(数学Ⅲ)・媒介変数表示


